オンライン決済の普及により、多くの企業が決済代行サービスの導入を検討しています。
しかし、数多くの決済代行会社が存在する中で、どのサービスを選べばよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
決済代行比較において重要なのは、単純に手数料の安さだけで判断するのではなく、自社のビジネスモデルや顧客層に最適なサービスを選ぶことです。
本記事では、BtoB・BtoC向けの主要な決済代行会社27選を徹底比較し、失敗しない選び方のポイントを詳しく解説します。
目次
決済代行比較の基本知識
決済代行とは、ECサイトや実店舗において、クレジットカード決済や電子マネー決済、銀行振込などの複数の決済手段を一括で管理・提供するサービスです。
企業が各決済会社と個別に契約する必要がなく、一つの決済代行会社との契約で多様な決済方法を導入できます。
決済代行比較で重視すべき基本要素
決済代行を比較する際は、以下の要素を総合的に評価することが重要です。
- 対応決済手段の種類と範囲
- 決済手数料と固定費のバランス
- 入金サイクルと資金繰りへの影響
- セキュリティ対策とPCI DSS準拠
- 導入・運用サポートの充実度
決済代行比較における選び方のポイント
1. 顧客層に適した決済手段があるか
決済代行比較で最も重要なのは、自社の顧客層に適した決済手段が提供されているかどうかです。
若年層の顧客が多い場合は、キャリア決済やQRコード決済、電子マネー決済への対応が必須です。
一方、中高年層が中心の場合は、銀行振込やコンビニ決済、代金引換などの従来型決済手段も重要となります。
2. 料金体系の透明性と適正性
決済代行比較において、料金体系の理解は欠かせません。
主な費用項目は以下の通りです。
費用項目 | 相場 | 特徴 |
---|---|---|
初期費用 | 0円~8万円 | システム設定費用 |
月額固定費 | 3,000円~8,000円 | 基本サービス利用料 |
決済手数料 | 2.5%~4% | 取引ごとの手数料 |
振込手数料 | 無料~数百円 | 入金時の手数料 |
3. セキュリティ対策の水準
決済代行比較では、セキュリティ対策の充実度も重要な判断基準です。
特にPCI DSS v4.0への準拠状況や、3Dセキュア、不正検知システムの有無を確認しましょう。
2025年3月に改訂されたクレジットカード・セキュリティガイドライン6.0版への対応も、決済代行比較における重要なポイントです。
BtoB・BtoC対応の決済代行比較【主要5社】
1. SBペイメントサービス
運営会社: SBペイメントサービス株式会社
対応決済方法: クレジットカード、キャリア決済、コンビニ決済、QRコード決済など40種類以上
特徴: ソフトバンクグループの信頼性とAI不正検知機能
SBペイメントサービスは、決済代行比較において常に上位にランクインする大手サービスです。
40を超える決済ブランドに対応し、AI不正検知機能により高いセキュリティを提供しています。
2. GMOペイメントゲートウェイ
運営会社: GMOペイメントゲートウェイ株式会社
対応決済方法: クレジットカード、電子マネー、QRコード決済、コンビニ決済など
特徴: 国内最大手の決済代行会社、15万店舗以上の導入実績
決済代行比較において最大手として知られ、NHKや国税庁などの公的機関も利用する信頼性の高いサービスです。
350名以上の営業担当者によるきめ細かなサポートが特徴です。
3. ペイジェント
運営会社: 株式会社ペイジェント
対応決済方法: クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込、電子マネーなど
特徴: EC事業者向けに特化したサービス設計
決済代行比較において、EC事業者から高い評価を得ているサービスです。
使いやすい管理画面と充実したAPIにより、システム連携が容易です。
4. Square
運営会社: Square株式会社
対応決済方法: クレジットカード、電子マネー、QRコード決済
決済手数料: 2.5%(2025年1月16日より全ブランド統一)
特徴: 初期費用・月額費用無料、業界最安水準の手数料率
決済代行比較において、小規模事業者に人気の高いサービスです。
2025年1月より全クレジットカードブランドで2.5%の業界最安水準を実現し、POSシステムと決済機能が一体化しており、実店舗での利用に適しています。
5. Stripe
運営会社: ジ・エッグ・ジャパン株式会社
対応決済方法: クレジットカード、電子ウォレット、銀行振込など
決済手数料: 3.6%
特徴: 開発者フレンドリーなAPI、グローバル対応
決済代行比較において、技術的な柔軟性を重視する企業から支持されています。
世界40カ国以上で利用可能な国際的なサービスです。
BtoB特化の決済代行比較【主要7社】
1. Paid(ラクーンフィナンシャル)
初期費用: 無料
月額費用: 無料
手数料: 保証料0.5%~3.5% + 事務手数料125円/件
特徴: 与信審査から請求書発行まで完全代行
BtoB決済代行比較において、特にスタートアップ企業に人気の高いサービスです。
初期費用・月額費用が無料で、利用した分だけの課金となるため、導入リスクが低いのが特徴です。
2. 請求まるなげロボ(ROBOT PAYMENT)
初期費用: 要問い合わせ
月額費用: 無料~10,000円
手数料: ~3.5%(個別相談)
特徴: 請求業務の完全自動化
決済代行比較において、業務効率化を重視する企業から高い評価を得ています。
14,000社以上の導入実績があり、請求業務を大幅に削減できます。
3. マネーフォワード 掛け払い
初期費用: 無料
月額費用: 無料~
手数料: 委託金額の0.5%~3.5%
特徴: 最短数秒の与信審査、通過率98%
BtoB決済代行比較において、スピーディな与信審査が特徴的なサービスです。
100%入金保証により、未回収リスクを完全に排除できます。
4. クロネコ掛け払い
運営会社: ヤマトクレジットファイナンス株式会社
初期費用: 無料
月額費用: 12,000円~
手数料: ~3.6%
特徴: ヤマトグループの信頼性
決済代行比較において、ヤマトグループのブランド力と全国ネットワークを活用したサービスです。
配送と決済を一括で管理できる点が特徴です。
5. NP掛け払い
運営会社: 株式会社ネットプロテクションズホールディングス
初期費用: 無料
月額費用: 無料
手数料: 手数料0.5%~3.5%
特徴: 与信から請求・回収まで一括代行
BtoB決済代行比較において、老舗の安定感があるサービスです。
与信審査から債権回収まで、企業間取引に関わる全工程を代行します。
6. 請求QUICK
運営会社: SBIビジネス・ソリューションズ株式会社
初期費用: 無料
月額費用: 無料~
特徴: SBIグループの信頼性、低コスト運用
決済代行比較において、コストパフォーマンスの高さで注目されるサービスです。
月額0円から利用可能で、従量課金制により無駄なコストを削減できます。
7. SEIKYU+
運営会社: 株式会社Biz Forward
初期費用: 無料
月額費用: 無料~
特徴: 電子帳簿保存法対応、JIIMA認証取得
BtoB決済代行比較において、法令対応の充実度で評価の高いサービスです。
電子帳簿保存法への完全対応により、コンプライアンス面での安心感があります。
BtoC実店舗・EC向け決済代行比較【主要10社】
1. STORES決済
運営会社: STORES株式会社
初期費用: 無料
月額費用: 1,980円
決済手数料: 1.98%~3.24%
特徴: 業界最安水準の手数料率
決済代行比較において、特に手数料の安さで注目されるサービスです。
EC作成サービスとの連携により、総合的なオンライン販売支援を提供しています。
2. Airペイ
運営会社: 株式会社リクルート
初期費用: 無料
月額費用: 無料
決済手数料: 2.95%~3.24%
特徴: 導入費用完全無料、豊富な決済手段
決済代行比較において、導入コストの低さで人気の高いサービスです。
68種類の豊富な決済手段に対応し、特に実店舗での利用に適しています。
3. 楽天ペイ
運営会社: 楽天ペイメント株式会社
決済手数料: 2.95%~3.24%
特徴: 楽天経済圏との連携
決済代行比較において、楽天ユーザーの囲い込みに効果的なサービスです。
楽天ポイントとの連携により、顧客のリピート率向上が期待できます。
4. stera pack
運営会社: SMBC GMO PAYMENT株式会社
初期費用: 無料
月額費用: 3,300円
決済手数料: 1.98%~3.24%
特徴: 三井住友銀行グループの信頼性
決済代行比較において、メガバンクグループの安心感があるサービスです。
豊富な決済手段と充実したサポート体制が特徴です。
5. PayCAS Mobile
決済手数料: 2.65%~
特徴: モバイル決済に特化
決済代行比較において、モバイル決済の利便性を重視する事業者に適したサービスです。
スマートフォンやタブレットでの決済処理に最適化されています。
6. VeriTrans4G
運営会社: 株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
特徴: 30年以上の実績、多様な決済チャネル対応
決済代行比較において、長年の実績と信頼性で評価されるサービスです。
オンライン・オフライン・電話受注など、あらゆる販売チャネルに対応しています。
7. atone
運営会社: 株式会社ネットプロテクションズホールディングス
特徴: 後払い決済に特化
決済代行比較において、後払いニーズに特化したサービスです。
20代の利用率が高く、若年層向けECサイトでの導入効果が高いです。
8. イプシロン
運営会社: GMOイプシロン株式会社
初期費用: 無料
月額費用: 2,980円~9,980円
決済手数料: 2.79%~3.6%
特徴: EC事業者向けに特化
決済代行比較において、EC事業者から高い支持を得ているサービスです。
42,000サイト以上の導入実績があり、業界の標準的なサービスとして位置づけられています。
9. ナチュラルペイメント
運営会社: エクストライノベーション株式会社
特徴: 自然派・オーガニック商材に特化
決済代行比較において、特定業界への専門性が特徴的なサービスです。
自然派商品やオーガニック商材を扱う事業者に最適化されています。
10. PayPal
初期費用: 無料
月額費用: 無料
決済手数料: 国内標準3.6% + 40円/件
特徴: 世界最大級のオンライン決済サービス
決済代行比較において、グローバル展開を考える事業者に必須のサービスです。
200以上の国と地域で利用可能で、越境ECに最適です。
決済代行比較における手数料の詳細分析
決済手数料の相場比較
決済代行比較において、手数料は最も重要な判断要素の一つです。
決済方法別の手数料相場は以下の通りです。
決済方法 | 手数料相場 | 特徴 |
---|---|---|
クレジットカード | 2.5%~4%(※Squareは2025年より2.5%統一) | 最も利用頻度が高い |
コンビニ決済 | 100円~200円/件 | 固定費制が多い |
銀行振込 | 100円~300円/件 | 高額取引に適している |
QRコード決済 | 2.95%~3.24% | 若年層に人気 |
電子マネー | 3%~4% | 小額決済に適している |
隠れたコストの注意点
決済代行比較では、表面的な手数料だけでなく、以下の隠れたコストも考慮する必要があります。
- トランザクション費用: 1件あたり数円~数十円
- 取り消し手数料: 1件あたり5円前後
- 早期入金手数料: 売上の0.5%~1%
- チャージバック手数料: 1件あたり数千円
決済代行比較における最新のセキュリティ動向
PCI DSS v4.0への対応状況
決済代行比較において、セキュリティ対策の水準は重要な選定基準です。
2025年現在、PCI DSS v4.0への準拠が業界標準となっています。
主要決済代行会社のPCI DSS対応状況は以下の通りです。
- Level 1準拠: SBペイメントサービス、GMOペイメントゲートウェイ、ペイジェント
- Level 2準拠: Square、Stripe、VeriTrans4G
- 準拠予定: その他多数のサービス
3Dセキュア2.0の義務化対応
2025年4月から、クレジットカード・セキュリティガイドライン6.0版により、3Dセキュア2.0への対応が強化されています。
決済代行比較では、この対応状況も重要な判断材料となります。
決済代行比較における業界別おすすめサービス
EC・オンライン販売向け
おすすめ: GMOペイメントゲートウェイ、ペイジェント、Stripe
理由: 豊富なAPI、カスタマイズ性、グローバル対応
実店舗・リテール向け
おすすめ: Square、Airペイ、stera pack
理由: POSシステム連携、導入の簡単さ、豊富な決済手段
特に注目: Squareは2025年1月より業界最安水準の2.5%手数料を実現
BtoB・企業間取引向け
おすすめ: Paid、マネーフォワード掛け払い、請求まるなげロボ
理由: 与信審査、請求代行、入金保証
スタートアップ・小規模事業者向け
おすすめ: Square、STORES決済、Paid
理由: 初期費用無料、シンプルな料金体系、導入の容易さ
決済代行比較の最終判断フローチャート
決済代行比較における最終的な選定フローは以下の通りです。
- 事業形態の確認: BtoB/BtoC/実店舗/ECの判別
- 予算の設定: 初期費用・月額費用・手数料の上限設定
- 必要決済手段の洗い出し: 顧客ニーズに基づく優先順位付け
- セキュリティ要件の確認: 業界規制や社内基準との照合
- サポート体制の評価: 導入・運用時のサポート内容確認
- 実際の見積もり取得: 複数社からの詳細見積もり比較
- 試験導入の実施: 可能であれば小規模でのテスト運用
- 最終決定: 総合的な評価による選定
まとめ
決済代行比較は、単純な手数料の安さだけでなく、自社のビジネスモデルや将来的な成長戦略を考慮した総合的な判断が重要です。
本記事で紹介した27社の決済代行サービスは、それぞれ異なる強みと特徴を持っています。
BtoB向けでは与信審査や請求代行機能、BtoC向けでは豊富な決済手段や使いやすいインターフェースが重視されます。
2025年以降の決済業界では、PCI DSS v4.0への完全準拠、3Dセキュア2.0の普及、AIを活用した不正検知システムの高度化など、セキュリティ面での進化が続いています。
これらの最新動向も踏まえながら、長期的な視点で最適な決済代行サービスを選択することが成功の鍵となります。
決済代行比較においては、必ず複数社から見積もりを取得し、実際の導入前にはテスト環境での動作確認を行うことをお勧めします。
適切な決済代行サービスの選択により、売上向上と業務効率化の両立を実現しましょう。
料金情報に関する注意事項
※本記事の料金情報は2025年6月27日時点のものです。
※サービスの料金についても変更される可能性があるため、導入前には各社公式サイトで最新情報をご確認ください。