初心者でもできる!macで動画の容量を小さくする方法

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動画コンテンツが日常的に使われる現代において、「動画のファイルサイズが大きすぎてメールで送れない」「Macのストレージがいっぱいになってしまった」といった悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。特にMacユーザーの場合、標準的なモデルでもストレージ容量に限りがあるため、動画ファイルの容量管理は重要な課題となります。

そこで今回は、Macで動画の容量を小さくする方法について、初心者の方でもわかりやすく解説していきます。標準機能を使った簡単な方法から、より高度なテクニックまで、幅広くご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

なぜ動画の容量が大きくなるのか?基本的な仕組みを理解しよう

動画の容量を小さくする方法を学ぶ前に、まずは動画ファイルがなぜ大きくなるのかを理解しておきましょう。動画ファイルのサイズは、主に以下の要素によって決まります。

動画ファイルサイズを決める主な要因

解像度(画面サイズ)
1920×1080(フルHD)、3840×2160(4K)などの解像度が高いほど、より多くの情報を含むため、ファイルサイズは大きくなります。例えば、4K動画はフルHD動画の約4倍の情報量を持っているんです。

フレームレート
1秒間に何枚の画像を表示するかを示す数値で、一般的に30fpsや60fpsが使われています。フレームレートが高いほど滑らかな動画になりますが、その分ファイルサイズも大きくなります。

ビットレート
1秒間に処理するデータ量を示す値で、高いビットレートほど高品質になりますが、ファイルサイズも増加します。

動画の長さ
これは当然ですが、動画が長いほどファイルサイズは大きくなります。

動画コーデック
動画を圧縮する技術のことで、H.264、H.265(HEVC)などがあります。新しいコーデックほど高い圧縮率を実現できます。

これらの要素を調整することで、動画の容量を効果的に小さくすることができるわけです。それでは、具体的な方法を見ていきましょう。

【方法1】Macの標準機能で動画を圧縮する最も簡単な方法

まずは、特別なソフトを使わずにMacの標準機能だけで動画を圧縮する方法をご紹介します。この方法は本当に簡単で、誰でもすぐに実行できるのが魅力です。

右クリックメニューを使った圧縮方法

Macには、動画ファイルを右クリックするだけで利用できる便利な圧縮機能が搭載されています。この機能を使えば、専門的な知識がなくても簡単に動画を圧縮できます。

手順1:動画ファイルを選択
Finderで圧縮したい動画ファイルを見つけます。例えば、1920×1080の解像度で約100MBある動画ファイルがあるとしましょう。

手順2:右クリックメニューを表示
動画ファイルを右クリック(またはControlキー+クリック)して、メニューを表示します。トラックパッドの場合は、2本指でタップすると右クリックメニューが表示されます。

手順3:エンコード機能を選択
表示されたメニューから「選択したビデオファイルをエンコード」を選択します。

手順4:圧縮設定を選択
「メディアをエンコード」ウィンドウが表示されたら、「設定」をクリックして圧縮レベルを選択します。選択できるオプションは以下の通りです:

  • H.264 480p(最も圧縮率が高い)
  • H.264 720p
  • H.264 1080p
  • H.264 2160p
  • HEVC 1080p(高圧縮率で高品質)
  • HEVC 2160p
  • オーディオのみ
  • Apple ProRes(高品質だが大容量)

手順5:圧縮開始
設定を選択したら「続ける」をクリックします。エンコードが自動的に開始され、進捗状況はメニューバーで確認できます。

手順6:完了
エンコードが完了すると、元の動画ファイルと同じ場所に圧縮された動画ファイルが作成されます。ファイル名には「-1」などの番号が付加されます。

圧縮効果の実例

実際にどの程度圧縮できるかを見てみましょう。1920×1080の解像度で約100MBある動画ファイルを使った場合:

H.264 480pでの圧縮結果
・圧縮前:1920×1080、約100MB
・圧縮後:640×360、約12MB
・圧縮率:約88%の容量削減

HEVC 1080pでの圧縮結果
・圧縮前:1920×1080、約100MB
・圧縮後:1920×1080、約30MB
・圧縮率:約70%の容量削減

このように、H.264 480pを選択すれば大幅な容量削減が可能ですが、画質も大きく低下します。一方、HEVC 1080pなら画質を保ちながら効率的に圧縮できるんです。

この方法のメリット・デメリット

メリット

  • 追加ソフトが不要で、Macの標準機能だけで完結
  • 操作が非常に簡単
  • 大幅な容量削減が可能
  • 音声品質は維持される

デメリット

  • H.264での圧縮は画質が大きく低下する
  • HEVCは新しいデバイスでしか再生できない場合がある
  • 細かい設定調整ができない
  • 対応していないファイル形式がある(MKVなど)

【方法2】iMovieを使った高品質な動画圧縮方法

標準機能での圧縮では物足りない場合は、Macに標準搭載されているiMovieを使った圧縮方法がおすすめです。この方法なら、より柔軟な設定で高品質な圧縮が可能になります。

iMovieでの圧縮手順

手順1:iMovieを起動
SpotlightでiMovieを検索して起動します。Control+スペースキーでSpotlightを開き、「iMovie」と入力すれば素早く起動できます。

手順2:動画ファイルを読み込み
iMovieが起動したら、圧縮したい動画ファイルをアプリ内にドラッグ&ドロップします。動画がライブラリに取り込まれたら、タイムラインにドラッグして配置します。

手順3:書き出し設定
画面右上の共有ボタン(矢印のようなアイコン)をクリックし、「ファイルを書き出す」を選択します。

手順4:品質設定の調整
書き出し設定画面で、以下の項目を調整できます:

  • 品質:最高(ProRes)、高、中、低から選択
  • カスタム:つまみで細かく品質を調整可能
  • 解像度:元の解像度を維持するか変更するか
  • フォーマット:MP4形式で書き出される

「カスタム」を選択すると、左側に予想されるファイルサイズが表示されるので、目標サイズに合わせて調整できます。

手順5:書き出し実行
設定が完了したら「次へ」をクリックし、保存先を選択して書き出しを実行します。

iMovieでの圧縮効果

240MBのMOVファイルをiMovieで圧縮した場合の例:

圧縮結果
・圧縮前:MOV形式、1920×1080、240MB
・圧縮後:MP4形式、1920×1080、11.7MB
・圧縮率:約95%の容量削減

この方法の素晴らしいところは、解像度を維持しながらMP4形式に変換できることです。MP4は互換性が高く、ほとんどのデバイスで再生可能なため、汎用性に優れています。

iMovieを使うメリット・デメリット

メリット

  • Macに標準搭載されているため追加コストなし
  • MP4形式での書き出しが可能
  • 品質を細かく調整できる
  • 高い圧縮率を実現
  • 多くのデバイスで再生可能

デメリット

  • 動画編集ソフトなので、単純な圧縮には若干オーバースペック
  • 大量の動画を一括処理するには不向き
  • 処理時間が比較的長い

【方法3】専門ソフトを使った高度な動画圧縮テクニック

より高度な圧縮を行いたい場合は、専門的な動画変換ソフトを使用することをおすすめします。これらのソフトは、標準機能では実現できない細かい設定や、より効率的な圧縮アルゴリズムを提供します。

H.265(HEVC)コーデックを活用した圧縮

現在、最も効率的な動画圧縮コーデックの一つがH.265(HEVC)です。従来のH.264と比較して、同じ品質を保ちながら約50%のファイルサイズ削減が可能です。

H.265の特徴

  • 高い圧縮効率で品質を保持
  • 4K動画にも対応
  • 処理に時間がかかる場合がある
  • 古いデバイスでは再生できない可能性

専門ソフトを使った圧縮手順

一般的な動画変換ソフトを使った場合の基本的な手順をご紹介します:

手順1:ソフトの準備
信頼できる動画変換ソフトをダウンロードし、インストールします。

手順2:動画ファイルの読み込み
ソフトを起動し、圧縮したい動画ファイルを読み込みます。

手順3:出力設定の選択
H.265(HEVC)形式を選択し、解像度やビットレートを設定します。

手順4:圧縮の実行
設定が完了したら圧縮を開始します。

この方法では、標準機能では実現できない細かい調整が可能で、用途に応じて最適な設定を選択できます。

動画圧縮の際の注意点とベストプラクティス

動画を圧縮する際は、以下の点に注意することが重要です。

品質と容量のバランスを考える

動画圧縮では、品質と容量のトレードオフが発生します。用途に応じて適切なレベルを選択することが重要です。

用途別の推奨設定

  • メール送信用:H.264 480p(品質より容量重視)
  • ウェブサイト掲載用:H.264 720p(バランス重視)
  • プレゼンテーション用:HEVC 1080p(品質重視)
  • アーカイブ用:H.265 1080p(長期保存重視)

互換性を考慮する

圧縮した動画を他の人と共有する場合、再生環境の互換性を考慮する必要があります。

高互換性フォーマット
・MP4(H.264):最も互換性が高い
・MOV(H.264):Apple製品に最適

新しいフォーマット
・MP4(H.265):高効率だが対応デバイスが限定的
・WebM:ウェブ用途に適している

元ファイルのバックアップ

圧縮は不可逆的な処理のため、元の動画ファイルは必ずバックアップを取っておきましょう。特に重要な動画の場合は、複数の圧縮設定でテストしてから最適な設定を選択することをおすすめします。

Webサイトでの動画活用と表示速度改善のポイント

動画を圧縮する理由の一つに、Webサイトでの表示速度向上があります。特に企業のランディングページや商品紹介サイトでは、動画の読み込み速度がユーザー体験に大きく影響します。

Web用動画の最適化テクニック

適切な解像度の選択
デスクトップ向けには1080p、モバイル向けには720pが一般的です。過度に高解像度にする必要はありません。

ビットレートの調整
ウェブ用途では、以下のビットレートが推奨されます:
・480p:1-2 Mbps
・720p:2-4 Mbps
・1080p:4-8 Mbps

動画の最適化によるSEO効果
動画の表示速度は、Googleの検索ランキングにも影響します。適切に圧縮された動画は、サイト全体のパフォーマンス向上に貢献します。

landinghubでの動画活用

ランディングページの制作・最適化サービスを提供するlandinghubでは、動画コンテンツの効果的な活用方法についてもサポートしています。表示速度の改善は、コンバージョン率の向上に直結する重要な要素です。

動画を使ったランディングページでは、以下の点が特に重要です:

  • ファーストビューでの動画読み込み速度
  • モバイルデバイスでの表示最適化
  • 自動再生の設定と音声の配慮
  • 動画の代替テキストやキャプション

これらの要素を適切に設定することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、最終的にはビジネス成果につなげることができます。

動画圧縮の目的別おすすめ設定

ここでは、具体的な用途に応じた動画圧縮の推奨設定をご紹介します。

メール送信・チャット共有用

動作確認やコミュニケーション目的で動画を共有する場合:

推奨設定
・形式:MP4(H.264)
・解像度:720p以下
・ビットレート:低め
・目標サイズ:10MB以下

設定手順
Macの標準機能で「H.264 480p」を選択するか、iMovieで品質を「低」に設定します。

ソーシャルメディア投稿用

InstagramやTwitterなどのSNSに投稿する場合:

推奨設定
・形式:MP4(H.264)
・解像度:1080p(各プラットフォームの推奨に合わせる)
・アスペクト比:16:9(横長)、9:16(縦長)、1:1(正方形)
・長さ:プラットフォームの制限に合わせる

ウェブサイト埋め込み用

企業サイトや商品紹介ページに埋め込む場合:

推奨設定
・形式:MP4(H.264)またはWebM
・解像度:1080p
・ビットレート:中程度
・最適化:ウェブ用ストリーミング対応

プレゼンテーション・教育用

会議や研修で使用する場合:

推奨設定
・形式:MP4(H.264)
・解像度:1080p
・ビットレート:高め
・音声:クリアに保持

動画圧縮に関するよくある質問と解決策

Q1: 圧縮した動画の品質が予想より悪くなってしまいました

A1: 圧縮設定が強すぎる可能性があります。以下の点を確認してください:

  • 元の動画の解像度より大幅に下げていないか
  • ビットレートが低すぎないか
  • 圧縮率を欲張りすぎていないか

品質を優先したい場合は、HEVC形式やiMovieのカスタム設定を試してみてください。

Q2: 圧縮に時間がかかりすぎます

A2: 圧縮時間は元動画の長さと品質設定によって決まります。短縮するには:

  • 不要な部分をカットしてから圧縮する
  • 処理性能の高い設定を選択する
  • 複数の動画を一度に処理しない

Q3: 圧縮した動画が一部のデバイスで再生できません

A3: 互換性の問題が考えられます。以下を試してください:

  • MP4(H.264)形式で再圧縮する
  • プロファイルをBaselineに変更する
  • フレームレートを30fps以下にする

Q4: 圧縮後のファイルサイズが期待より大きいです

A4: 以下の要因が考えられます:

  • 元動画がすでに高圧縮されている
  • 動きの激しいシーンが多い
  • 音声ビットレートが高い

音声も含めて圧縮設定を見直すか、動画を複数の部分に分割して処理することを検討してください。

まとめ:用途に応じた最適な動画圧縮方法の選択

本記事では、Macで動画の容量を小さくするための様々な方法をご紹介しました。それぞれの方法には特徴があり、用途に応じて使い分けることが重要です。

手軽さを重視する場合

Macの標準機能(右クリックメニュー)を使用し、「H.264 480p」や「HEVC 1080p」で圧縮しましょう。特別なソフトは不要で、数クリックで完了します。

品質と互換性を両立したい場合

iMovieを使用してMP4形式で書き出し、品質をカスタム調整することをおすすめします。多くのデバイスで再生可能な形式で、高い圧縮率を実現できます。

高度な設定が必要な場合

専門的な動画変換ソフトを使用し、H.265形式やビットレートの細かい調整を行いましょう。大量の動画を効率的に処理できます。

Web活用での注意点

ウェブサイトで動画を使用する場合は、表示速度がユーザー体験に大きく影響します。適切な圧縮設定を選択し、読み込み速度を最適化することが重要です。

動画圧縮は、適切な知識と技術があれば誰でも実行できる作業です。今回ご紹介した方法を参考に、あなたの用途に最適な動画圧縮を実現してください。継続的な実践により、より効果的な動画活用が可能になるでしょう。

また、ビジネス用途でランディングページに動画を活用する際は、landinghubのような専門サービスを利用することで、より効果的な成果を得られる可能性があります。表示速度の改善からコンバージョン率の向上まで、総合的なサポートを受けることができます。

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