結論:スマホは繋がるのにPS4だけ繋がらない主因は、周波数の不一致、暗号化の相性、IP/DNSの取得失敗、ルーター側の制限、PSNや回線の障害です。優先度は「帯域切替→再起動→固定DNS→チャンネル/帯域幅→UPnP→IPv4化」。この順で進めると短時間で直りやすいです。
焦る必要はありません。ここでは手順を短くし、安全に戻せる形で説明します。まずは3分のチェックで外部要因か宅内要因かを判定します。次に症状別の分岐へ進み、必要なら詳細設定に移ります。
この記事で得られることは次の三つです。最短での復旧手順。原因別の正しい設定値。失敗時に次へ進むための分岐ガイドです。
目次
PS4だけWi‑Fiに繋がらずスマホは繋がるときの結論と最短の直し方5ステップ
まず結論を提示します。PS4が無線で繋がらない場合は、影響が小さい順で試します。安全で可逆です。成功しない場合は次の手に進みます。
- 帯域を切替:2.4GHzと5GHzを試す。SSIDを明確に分けて接続。
- 再起動:ONU→ルーター→PS4の順で電源を入れ直す。
- 固定DNS:DNSを1.1.1.1と8.8.8.8に設定して検証。
- チャンネル/帯域幅:2.4GHzは1/6/11へ。5GHzは混雑の少ない帯域へ固定。
- UPnPとIPv4優先:UPnPを有効化。必要に応じて一時的にIPv6を停止。
まずは3分で判定:クイックチェックリスト
ここでは誰でもできる初動判定を行います。外部要因なら待つのが最短です。宅内要因なら次の分岐に進みます。記録を取りながら進めましょう。
- PSNサービス状況を確認。障害やメンテが無いかをチェック。
- PS4の日時を自動設定に。ズレは認証失敗の原因です。
- ネットワーク診断を実行。「IP」「インターネット」「PSN」のどこが×か確認。
- SSIDの帯域を切替。2.4GHzと5GHzを交互に試す。
- 再起動の順序を守る。ONU→ルーター→PS4で起動。
症状別の原因切り分け:エラー表示や挙動から最短ルートを選ぶ
症状から原因を特定します。なぜかを理解し、最短ルートで直します。ここでの分岐は実践的です。各項目の手順は安全で戻せます。
IPアドレス取得に失敗する(接続テストでIPが×)
結論:DHCP未割当や固定IP競合、MACフィルタが疑われます。なぜならPS4がIPを受け取れないと通信は始まりません。ここでは割当と制限を整えます。
- PS4で「設定→ネットワーク→インターネット接続を設定」。Wi‑Fiを選択。
- 「簡単」を選び直す。改善しなければ「カスタム」でIP自動、DHCPホスト名は不要。
- ルーターでDHCP上限を拡張。固定IPの重複が無いかも確認。
- MACアドレスフィルタを無効化。登録している場合はPS4を許可。
- 結果判定。IPが○になれば次へ。×なら別SSIDで再検証。
“パスワードが正しくありません”やNW‑31297‑2等の認証系エラー
結論:暗号化方式の不一致や入力ミス、混雑が原因です。WPA3混在は相性問題を招きます。WPA2‑PSK(AES)に統一し、再入力します。
- ルーターの無線設定で暗号化をWPA2‑PSK(AES)へ固定。
- バンドステアリングを一時オフ。2.4GHzと5GHzのSSIDを分離。
- PS4でSSIDを選び直し、パスワードを再入力。大文字小文字に注意。
- 改善しなければ別帯域へ接続し、混雑時間帯を避けて再試行。
DNSエラー(“DNSが使用できません”/名前解決不可)
結論:名前解決の失敗です。理由はISPのDNS遅延やルーターの不調です。固定DNSで切り分けます。
- PS4で「カスタム」を選択。IPアドレス設定は自動、DHCPは不要。
- DNS設定を手動。主DNS1.1.1.1、副DNS8.8.8.8を入力。
- 接続テストで判定。改善したらDNSの影響。戻すか継続かを選択。
PSNだけ繋がらない・サインイン不可(サービス障害/メンテ含む)
結論:回線は通るがPSN側要因の可能性が高いです。待機が最短です。代替回線で切り分けると確度が上がります。
- PSNのサービス状況を確認。障害なら時間を置きます。
- スマホのテザリングでPS4を暫定接続。PSNが入れれば宅内が原因。
- 宅内の場合はDNSと帯域を見直し。再度サインインを試行。
NATタイプが3・“NATタイプに失敗しました”の改善
結論:ポート制御が厳しすぎます。UPnPを優先し、二重NATを解消します。DMZは最終手段です。
- ルーターでUPnPを有効化。保存後に再起動。
- ONU+ルーターの二重NATを確認。可能ならブリッジ/パススルーへ。
- 改善しなければPS4へ静的IPを割当。必要ポートを個別開放。
- それでも不可ならDMZを一時検証。完了後は戻す前提で。
周波数と電波干渉の基礎:2.4GHz/5GHzどちらに繋ぐべき?
結論:距離と壁が多いなら2.4GHz、近距離で安定を求めるなら5GHzです。なぜなら2.4GHzは遠くまで届くが混雑に弱く、5GHzは速いが遮蔽物に弱いからです。PS4とスマホの帯域を揃えると切り分けが早く進みます。
- 2.4GHzは到達重視。干渉が多いのでチャンネルを選ぶ。
- 5GHzは速度と安定。W52/W53/W56で混雑の少ないチャンネルを選択。
- SSIDを帯域ごとに分け、PS4を固定接続する。
チャンネルと帯域幅(20/40/80MHz)を固定して混雑を回避
結論:自動任せで混雑に吸い寄せられると不安定です。固定で安定を取ります。2.4GHzは1/6/11、5GHzは混雑が少ない帯を選びます。
- ルーターでチャンネル自動をオフ。2.4GHzは1/6/11へ固定。
- 5GHzはW52/56内で混雑が少ない番号へ。帯域幅は80→40/20MHzへ縮小。
- 再接続後、接続テストでPingと成功率を確認。
物理的干渉の典型例(電子レンジ・金属棚・水槽・壁材)
結論:電波は物と水で弱まります。距離と見通しを確保します。置き場所の改善は効果が高いです。
- 電子レンジやBluetooth機器から距離を取る。
- 金属棚や水槽の近くを避ける。床置きも避ける。
- ルーターは高い位置に。PS4は通気を確保。
認証方式と暗号化の相性:WPA2‑PSK/AESへ統一しよう
結論:WPA3混在やWEPは失敗の元です。WPA2‑PSK(AES)に統一しましょう。理由はPS4の互換と安定性です。これで認証系エラーを減らせます。
- ルーターの暗号化をWPA2‑PSK(AES)へ固定。
- WPA3や混在モードは一時停止。再検証後に必要なら戻す。
- SSID分離やMAC制限も合わせて確認。
DNS・MTU・プロキシ設定:安定化に効く実践値
結論:DNSは自動→手動のA/B検証で判断。MTUは1450〜1473が目安です。なぜなら断片化や名前解決の遅延を避けやすいからです。まずは小さく試します。
- DNS手動:主1.1.1.1、副8.8.8.8を入力し検証。
- MTUは手動で1450から試し、疎通を確認。
- プロキシは通常「使用しない」。テスト後は戻す。
PS4での固定DNS設定手順(自動→手動の切替)
結論:手動DNSで切り分けます。なぜならDNS不調を避けられるからです。戻すのも簡単です。
- 設定→ネットワーク→インターネット接続を設定→Wi‑Fi→カスタム。
- IP自動、DHCP不要、DNS手動。主1.1.1.1、副8.8.8.8。
- MTU自動、プロキシ未使用。接続テストで結果を確認。
MTUは1450〜1473を目安:変更と確認のしかた
結論:断片化回避で安定します。なぜなら経路により最適が異なるからです。小さく設定し、疎通で判断します。
- 設定→ネットワーク→カスタム→MTUを手動に。
- 1450で保存。問題なければ少しずつ上げて検証。
- 不調なら前値に戻す。記録を残す。
IPv6(IPoE/DS‑Lite/MAP‑E)環境で繋がらない場合の判断と一時対処
結論:方式相性でPSNが不安定になる場合があります。理由は一部のトンネル方式で制御が変わるためです。検証としてIPv4優先に一時切替します。
- ルーター設定でIPv6トンネルを一時停止。PPPoEやIPv4へフォールバック。
- PS4で接続テスト。PSNが通れば相性が原因。
- 安定構成が見つかったら恒久設定へ。速度より安定を優先。
二重NAT・UPnP・AP分離:タイプ2へ近づける安全な順序
結論:タイプ2が家庭用の目標です。なぜなら可用性と安全性のバランスが良いからです。順番はUPnP→個別ポート→DMZの順です。
- UPnP有効化で自動開放を優先。
- ONU+ルーターの二重NATを解消。片方をブリッジ化。
- 個別ポートは静的IPを前提に最小限で開放。
ONU+市販ルーターで二重NATかを見分ける(ブリッジ/パススルー化)
結論:WAN側のアドレスと変換の重複があるとNATが厳しくなります。構成を簡素化します。短時間で実施可能です。
- ルーターのWAN情報を確認。プライベートIPなら二重の可能性。
- ONU側をブリッジ、またはルーター側をAPモードへ。
- 再起動後、NATタイプを確認。戻す手順も控えておく。
AP分離(アクセスポイント分離)/MACフィルタ/SSID分離の確認
結論:ルーターの制限機能が通信を遮ることがあります。用語に注意して確認します。解除で改善するケースが多いです。
- AP分離が有効なら無効へ変更。
- MACフィルタは無効、またはPS4を許可に登録。
- SSID分離を解除。2.4GHzと5GHzは分けるが機器間は疎通可能に。
環境別の注意点:マンション共用Wi‑Fi/寮・ホテル/モバイル回線
結論:共用環境は制約が多いです。Captive PortalやCGNATで制限されます。回避策は個別契約や有線、一時的なテザリングです。
- 共用Wi‑FiはAP分離がデフォルト。オンライン機能に制限あり。
- ホテルはWeb認証が必要。PS4のブラウザーで認証を行う。
- モバイル回線はCGNATでNAT3になりやすい。UPnPは効きにくい。
比較で理解する:2.4GHz vs 5GHz/UPnP vs 手動開放/IPv4 vs IPv6
選択の迷いを減らします。安全性、手間、成功率の観点で比較します。状況に合う方を選びましょう。
| 比較軸 | 選択肢 | 向く状況 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 帯域 | 2.4GHz | 遠距離・壁多い | 干渉多い。1/6/11固定で対処。 |
| 帯域 | 5GHz | 近距離・安定重視 | 遮蔽物に弱い。混雑帯を避ける。 |
| NAT | UPnP | まず試す | 二重NATだと効きにくい。 |
| NAT | 手動開放 | 特定ゲームで必要 | 静的IP前提。最小限で。 |
| 方式 | IPv4 | PSN安定重視 | 速度は環境で変動。 |
| 方式 | IPv6 | 帯域が太い | 方式相性に注意。検証が必要。 |
再発防止のコツ:配置・発熱対策・ファーム更新・バックアップ
結論:環境を整えると再発は激減します。置き場所と更新が鍵です。設定のバックアップも役立ちます。
- ルーターは高所で通気良好に。PS4も吸気を確保。
- ファームウェアを定期更新。自動更新を活用。
- 設定を保存。変更点はメモを残す。
それでも直らない場合の相談先と切り分け基準
結論:切り分けの結果で相談先が変わります。PSNが×なら公式サポート。宅内要因ならISPやルーターメーカーです。記録があれば話が早いです。
- PSNのみ×:PSサポートへ。ステータスと時間を伝える。
- 回線やDNSに疑い:ISPへ。IPv6方式と機器構成を伝える。
- ルーター設定不明:メーカーサポートへ。型番と現設定を共有。
よくある質問(FAQ)
ここでは短く即答します。詳細は本文の該当セクションで補足しています。数値と用語は括弧で簡潔に示します。
PS4だけWi‑Fiに繋がらない主な原因は?
結論:周波数や暗号化、IP/DNS、ルーター制限、PSN障害が中心です。理由は端末ごとに対応が異なるためです。まず帯域切替→再起動→固定DNS→UPnPの順で試し、結果で次の手を選びます。
最短で直すには何から試す?
結論:2.4/5GHzの切替です。理由は帯域不一致と干渉の影響が大きいからです。次にONU→ルーター→PS4の順で再起動。改善なければDNSを1.1.1.1/8.8.8.8へ手動設定します。
DNSは自動と手動どちらが良い?
結論:まず自動、改善が無ければ手動で検証です。理由はISP側の一時不調があるためです。PS4のカスタム設定で主1.1.1.1、副8.8.8.8を入力。改善後は継続か自動へ戻すかを選びます。
NATタイプ3を2にする安全な方法は?
結論:UPnP有効→二重NAT解消→必要時のみ個別ポートの順です。理由は安全と再現性を両立できるためです。DMZは最終手段に限定し、実験後は必ず元へ戻します。
IPv6環境でPSNに繋がらない時は?
結論:一時的にIPv4優先へ切替えて検証します。理由はDS‑LiteやMAP‑Eで相性差が出るためです。切替で安定すれば恒久構成を見直し、ISPへ相談して最適な方式を確認します。
ケーススタディ:よくある3つの実例と学び
実例で理解を深めます。似た状況を探し、対策をまねしてください。結果と学びも併記します。
- 周波数差が原因:スマホは5GHz、PS4は2.4GHz。5GHz固定SSIDへ接続、チャンネル40/44/48で安定。
- IPv6相性:DS‑LiteでPSN不可。IPv4優先に一時切替、UPnP有効でNAT2へ。
- 認証不一致:WPA3混在でNW‑31297‑2。WPA2‑PSK(AES)に固定し即解消。
レベル別ガイド:初心者/中級者/上級者の最短ルート
同じゴールでも最短路は人により異なります。自分に合う深さを選びましょう。無理は不要です。
- 初心者:帯域切替→再起動→固定DNSの順。
- 中級者:チャンネル固定、UPnP、二重NAT確認。
- 上級者:ブリッジ/パススルー、VLAN、恒久構成の最適化。
用語ミニガイド:混乱しやすい言葉の要点
理解の障壁を下げます。必要な分だけ覚えれば十分です。詳細は各章で扱います。
- SSID分離:同一Wi‑Fiで端末間通信を遮断。
- UPnP:必要ポートを自動開放。
- NATタイプ:接続の厳しさ。目標はタイプ2。
- チャンネル幅:無線の道幅。混雑時は狭めて安定。
判断を助けるチェック表(症状→原因→優先対処→所要)
見るだけで次の一手が決まります。安全性と時間の目安も付けました。迷ったらここへ戻ってください。
| 症状 | 主原因 | 優先対処 | 所要 |
|---|---|---|---|
| IP取得× | DHCP/制限 | DHCP上限確認・MAC解除 | 5分 |
| 認証エラー | 暗号化/混雑 | WPA2‑PSK固定・帯域切替 | 5分 |
| DNS不可 | 名前解決 | DNS1.1.1.1/8.8.8.8 | 3分 |
| NAT3 | 二重NAT/UPnP | UPnP有効・ブリッジ化 | 10分 |
| PSNのみ不可 | 外部要因 | PSN状況確認・待機 | — |
内部参照リンク(関連ガイド)
詳細は次の関連記事も参照できます。検索で探しやすい表現を付けています。
- PSNのエラーコード一覧と意味
- 家庭用ルーターのブリッジ/パススルー設定ガイド
- Wi‑Fiチャンネルの選び方と干渉対策
まとめ:優先順で試せば高確率で復旧できます
要点を整理します。PS4だけWi‑Fiに繋がらないときは、帯域切替→再起動→固定DNS→チャンネル/帯域幅→UPnP→IPv4優先の順で進めます。理由は影響が小さく、失敗しても戻しやすいからです。最後に、設定は一つずつ変え、結果を記録してください。次に何をすべきかが明確になります。
本記事の手順は可逆です。スマホは繋がるのにPS4だけ繋がらない状況でも、原因は必ず絞れます。落ち着いて段階を踏めば、NATタイプやDNSも正しく整います。うまくいかない場合は、分岐の相談先ガイドへ進んでください。