編集部

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タロット占いの死神のカードって、どんな意味があるんだろう?

タロットカードは78枚のカードで構成された、とても人気の高い占術です。

「死神」は大アルカナ13番目(XⅢ)のカードで、「死と再生」を意味しています。

不吉な感じのする絵柄で、一見ネガティブなカードかと思いますが、そこにはとても深いメッセージが隠されています。

この記事では、死神のカードの正位置と逆位置の意味や、絵柄・シンボルが表す意味、恋愛や仕事など悩み別の解釈などについてご紹介します。

カードの持つ意味を知ることでリーディングがしやすくなり、解釈に悩むあなたの味方になってくれることでしょう。

タロットカード【死神】の意味

タロットカードの【死神】には、どのような意味があるのでしょうか。

タロットカードには、絵柄がそのままの位置で展開される「正位置」と、上下逆さまに展開される「逆位置」があり、出た向きによって意味が変わってくるのが特徴です。

ここからは、それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

正位置の意味

死神のカードの正位置は、「ひとつの物事が終わり、新しい何かが始まる」という意味を持っています。

自分がずっと続けてきたことや、取り組んできたことへの区切りをつけるタイミングがきたことを教えてくれており、これから訪れる大きな変化へ覚悟を決めて進むことを暗示しています。

今までのやり方をゼロに戻し、新しい方向へ舵を切ることは簡単なことではありません。

人は大きな決断をすることに、様々な恐れを抱くものです。

全く先が読めない方向に進むよりも、今の方が安全だと感じることもあるでしょう。

しかし、死神のカードは強いインパクトの絵柄で、あなたの背中を強力に押してくれています。

状況が変わることを待つのではなく、今が動く時なのです。

編集部

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勇気を出して前に進むこと、いったん壊して新しい道を選ぶことを教えてくれているのですね。

逆位置の意味

死神のカードの逆位置は、現状から抜け出せないことや、変わることへの恐れを表しています。

なかなか今の状態から抜け出せずに苦しい思いをしたり、自分自身が変化していくことへの怖さがあり、ひとつの場所にとどまっている状況です。

変化には、痛みが伴うことがあります。

編集部

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今までの自分が根本から変わるため、まるで自分自身の一部が引きはがされるような感覚になることがあるのですね。

しかし、その痛みは長く続くことはありません。

自分が変わると環境も変化していき、新しい流れに乗ることができるのです。

恐れを手放せるか、痛みを受け入れられるかの覚悟を問われていますが、自分と向き合うタイミングがきたと捉え、未来を信じてみましょう。

タロットカード【死神】の絵柄・シンボル解釈

死神

タロットカードには、様々なシンボル(象徴)が描かれています。

描かれているものは人物や動物、風景やアイテムなど多岐に渡りますが、そのひとつひとつに意味があるのです。

色にも特徴があり、カードの第一印象から明るい絵柄か暗い絵柄か伝わりやすいのも魅力です。

タロットカードの世界観を知れば知るほどリーディングの幅が広がり、読み解きやすくなるため、詳しく見ていきましょう。

死神の絵柄・シンボルが表す意味

死神は13番目(XⅢ)のカードで、新しいスタートを意味する「1」と、完全数の12を表す「3」から成り立っています。

黒い鎧を身にまとった死神は、白い花が描かれた黒旗を掲げ、白馬にまたがっています。

死神の足元には死を迎えた王が横たわり、間もなく死を迎えようとしている女性と子供の姿が描かれている、カードの名前の通り「死」を暗示する絵柄です。

一見不吉な予感のするカードですが、黄色で描かれた祈りをささげる聖職者や、遠くの地平線から再生を意味する太陽が輝き、何か新しい始まりを感じさせます。

死神が持つ黒旗に描かれているのは、生と死の神秘を暗示する白い花です。

白馬は死神の潜在意識を表しており、終わりという概念を象徴しています。

死神の下にはが描かれており、が左から右の方向へ進もうとしています。

タロットカードでは、左が過去、右が未来を表し、過去から未来へ物事が進んでいることを示しています。

タロットカード【死神】の人物像

タロットカード【死神】が示す人物像は、次のように解釈できます。

正位置のタロットカード【死神】の人物像

正義感が強く、物事をはっきりさせる人。

迷いなく決断し、不要なものをすっぱりと切り捨てるタイプです。

感情に流されることなく、冷静かつ合理的に物事を処理する一方で、過去に縛られることなく前へ進む力を持っています

後悔や未練を断ち切り、新たなステップにすぐ移行できる人物です。

しかし、【死神】が逆位置で現れた場合、その人物像は異なります。

逆位置のタロットカード【死神】の人物像

感情的な結びつきや愛着を持つものに対して、手放すことが難しい人。

過去の出来事に区切りをつけるのが苦手で、未練や後悔を長く抱え続けてしまう傾向があります

タロットカード【死神】と他のカードの関係性

ウェイト版タロットはひとつの物語になっており、私たちの魂の成長をストーリーで表していると言われています。

前後、対となるカードの関係性を知ることで、カードの意味をストーリーで捉えることができ、リーディングがしやすくなります。

詳しく見ていきましょう。

12番【吊るされた男】との関係性

吊るされた男

吊るされた男(12番)は、死神(13番)のひとつ前のカードです。

ひとりの男性が手を後ろで縛られ、逆さまの状態で木に吊るされています。

片足だけ吊るされているつらい体勢で、一見苦しく耐えがたい状態に見えます。

しかし、男性の表情は穏やかで、高い精神性を持ち抵抗せず、全てを受け入れていることを表すカードなのです。

吊るされた男のカードは、まるで修行のような試練や忍耐を乗り越えて、強制的なリセットがかかり、新しい何かが始まる死神のカードへとつながっています

14番【節制】との関係性

節制

節制(14番)のカードは、死神(13番)の次のカードです。

天使がカップ(聖杯)を両手に持ち、バランス良く水を注いでいます。

カップの水は、顕在意識と潜在意識や光と影など、異なるふたつのものを表しています。

天使は上手に水を移し替えており、異なるエネルギーが循環し、調和していることを表すカードです。

死神のカードでリセットがかかり、全てを手放して変容し成長をとげたあとに、知恵を上手に活用する柔軟性と応用力を表す節制のカードへとつながっています

3番【女帝】との関係性

女帝

女帝(3番)のカードは、死神(13番)と対になるカードです。

自然豊かな場所で、大きな王座にゆったりと腰かけているのは、女性の最高位である女帝です。

12個の星で飾られた冠をかぶり、足元には愛情や受容を表すハートの盾が置かれています。

周囲には麦畑が広がり、穏やかで優しそうな女帝の姿から、豊かさや繁栄、包みこむような愛情を象徴するカードです。

死神のカードは死を意味し、物事の終わりや区切りを表していました。

これに対して、女帝のカードは全体的にゆったりとした衣服を身に付けている姿から、妊娠や出産、母親という意味を持っています。

死神と女帝は「生と死」を表す対のカードになり、出会いと別れが人生で絶え間なくやってくるという関係性になります。

【悩み別解釈】恋愛・仕事など悩み別の死神の意味と解釈

人には色々な悩みがつきものであり、そんなモヤモヤをタロットカードで解決できたら嬉しいですよね。

タロットカードは、様々なヒントや自分では気づかなかった本当の気持ちを客観的にあなたに教えてくれます。

ここからは、恋愛や仕事など、悩み別の【死神】の解釈を見てみましょう。

タロットカード【死神】が示す恋愛の意味とは?相手の気持ちを知るヒントを紹介

タロットカード【死神】が示す恋愛の意味について、正位置と逆位置に分けて解釈のヒントをお伝えします。

正位置での解釈

死神のカードの正位置は「決断する、状況をはっきりさせる、状況が大きく変化する」ことを意味します。

片思いの方は、今の関係から一歩先に歩を進めるチャンスがやってきたようです。

お相手は、まだあなたの気持ちに気づいていないかもしれません。

今までそれなりに心地良い関係を築けていたとしても、勇気をもって先に進む決断がきたことを示しています。

編集部

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気持ちを伝えることで、お相手はあなたを意識し、状況が変わっていくでしょう。

もしお相手から良い返事がなかったとしても、次の恋愛へと進むステップとして前向きに捉えると、さらに良い出会いが待っています。

両思いの方は、お互いの気持ちを確かめあうことが鍵となります。

将来のことを話すのは少し勇気がいりますが、これから先も一緒に歩んでいきたいのか確かめることは、お相手との関係を深める行動になります。

普段あまり言うことのないお相手の深い気持ちや、実はかなり先のことまで考えてくれていることが分かったりと、思いがけず嬉しい発見があるかもしれません。

逆位置での解釈

死神のカードの逆位置は「あいまいな状態のまま、踏ん切りがつかない」ことを意味します。

片思いの方は、お相手が今の関係に満足していて、現状を変えることを望んでいない可能性があります。

あいまいな状態のままお相手を思い続けることが自分にとって良いことなのか、一度自分の気持ちを確認するタイミングがきたようです。

両思いの方は、お相手との関係を本当は終わりにしたくてもできず、踏ん切りがつかない状態になっているかもしれません。

関係をリセットし、それぞれ新しい道に進んだ方がお互いのためになると感じていますが、なかなか実行に移せないようです。

タロットカード【死神】が示す仕事の意味

タロットカード【死神】が示す仕事の意味について、正位置と逆位置に分けて解釈のヒントをお伝えします。

正位置での解釈

死神のカードの正位置は「転職、独立、仕切り直し」を意味します。

転職や会社を退職して独立する、全く新しい職業に就くなど、環境の変化を表しているのです。

今まで取り組んでいた仕事が良い意味で終わりを告げ、刷新される時がきたようです。

今が節目であり、本当に自分がやりたいことにフォーカスして生きることを教えてくれています。

編集部

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新しいことを始めるのは勇気がいりますが、今のあなたなら可能だということを死神のカードは示しています。

また、体調を崩して会社を辞めることになったなど、一見ネガティブに見える場合も、その流れに進むことで全く新しい展開が待っているでしょう。

逆位置での解釈

死神のカードの逆位置は「現状を変えることへの恐れ、現実から目をそらす」ことを意味します。

仕事を辞めたくてもなかなか辞められなかったり、職場の人間関係に対して不満があることを表しています。

長年勤務する上で積もり積もった感情に苦しんでいたり、リスクを取るよりも今の職場にとどまって与えられた仕事をしていた方が安全だと感じているかもしれません。

満足できない状況をこのまま続けるのか、一度振り返るタイミングがきたようです。

タロットカード【死神】が示す金運の意味

タロットカード【死神】が示す金運の意味について、正位置と逆位置に分けて解釈のヒントをお伝えします。

正位置での解釈

死神のカードの正位置は「気持ち良くお金を使う、自己投資」を意味します。

資格を取ってより良い環境や待遇を目指したり、チャンスと感じるタイミングで思い切ってお金を使うなど、思い切りの良さが鍵となりそうです。

地道にコツコツお金を貯めるよりも、ここぞというところで気持ちの良いお金の使い方をすると、大きな実りとなって自分に返ってくるでしょう。

お金が循環していき、豊かさを受け取れるようになるメッセージです。

逆位置での解釈

死神のカードの逆位置は「浪費、衝動買い、執着」を意味します。

一度金銭感覚を見直すタイミングがきたようです。

ストレスがたまって買わなくてもいいものを買ったり、一時の衝動に任せて大きな買い物をしてしまったりと、後から後悔するお金の使い方に注意が必要です。

収入と支出のバランスを把握するために家計簿やアプリを使い、収支を見える化してお金の管理をしてみると良いでしょう。

タロットカード【死神】が示す人間関係の意味

タロットカード【死神】が示す人間関係の意味について、正位置と逆位置に分けて解釈のヒントをお伝えします。

正位置での解釈

死神のカードの正位置は「関係を終わらせる、最良の選択」を意味します。

モヤモヤしながら付き合いを続けてきた関係や、一緒にいて疲れてしまう方と思い切って距離を置き、自分の本当の気持ちに従って動く時だと教えてくれています。

突然音信不通になるのではなく、感謝の気持ちで関係を終え、新しい出会いに進みましょう。

一時は寂しい気持ちが出てくるかもしれませんが、後になってベストな選択だったと知ることになるかもしれません。

逆位置での解釈

死神のカードの逆位置は「ズルズルと続く関係、堂々巡り」を意味します。

価値観が合わずかみ合わない相手や、ズルズルと続いているくされ縁など、本当はやめたいけれど関係が続いている状態です。

編集部

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職場で関わる人たちや近所の方など、どうしても付き合わなければならない関係もあり、あなたの中で我慢が限界に達しているかもしれません。

苦しい状態が続くと、視野が狭くなり幸福感が薄れていきます。

今の状況を変えるために、アクションを起こす時だとカードは教えてくれています。

タロットカード【死神】が示す未来の意味

タロットカード【死神】が示す未来の意味について、正位置と逆位置に分けて解釈のヒントをお伝えします。

正位置での解釈

死神のカードの正位置は「あきらめる、行きづまり」を意味します。

今まで頑張ってきたことや苦労が報われず、結果が出ないかもしれません。
努力したのに成果が出ないのは、とても苦しいことです。

でも、積み重ねてきた時間はきっと別の機会に羽ばたく時がきます。

今はその時ではなかったと受け入れ、潔く手放すことが大切です。

逆位置での解釈

死神のカードの逆位置は「あきらめない、現状打破」を意味します。

今の状態が苦しくてもあきらめずに進むことをカードは教えてくれています。

色々と気持ちが揺れ動くことがあると思いますが、シンプルにゴールを見据えて進むことで道が開けてくるでしょう。

編集部

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時には当初の願いと違ったものを手にすることになったり、思いがけずギフトを受け取ったりすることも。

とても長いルートに思えるかもしれませんが、後から振り返ると「思ったより早かった」と気づくかもしれません。

悪い意味だけじゃない!死神が持つポジティブなメッセージやいい意味

死神は、その名前と不吉な絵柄からネガティブなイメージを持ってしまいそうなカードですが、良い意味もたくさんあります。

死神は新たな可能性が広がることを表すカードで、ポジティブな変化が起こると教えてくれているのです。

狭い枠の中にいるとだんだん視野が狭くなり、その中でできることをしがちですが、その枠を壊して全く新しい可能性の世界に飛びこんでいくことを促すカードなのですね。

未知の環境に飛びこむのは自分にとって前例のないことで、とても勇気がいる行動です。

「失敗したらどうしよう」「笑われたくない」という気持ちが出てくるのは自然なことだと言えます。

しかし、今のあなたは変化に対応する準備が整っており、変化を受け入れた方がうまくいくことを暗示しています。

「何でこんなことしてるんだろう」「これをして何の意味があるんだろう」と疑問に思っていた過去の経験が、次のステージで役に立つ時がきっとくるでしょう。

まとめ

「死神」は大アルカナ13番目(XⅢ)のカードで、「死と再生」を意味するカードです。

運命を受け入れ、変化を恐れず進むことで、全く新しい可能性が開けていくことを暗示しています。

正位置と逆位置で意味が変わるため、リーディングには少し注意が必要です。

カードの持つ絵柄の意味を知ると、世界観や理解が深まり、リーディングの幅が広がります。

タロットカードは、恋愛や仕事など様々な悩みを占うことができるので、きっとあなたの心強い味方になってくれるでしょう。