パートナーから騎乗位を求められたとき、「足が疲れるから嫌だな」「自分の動いている姿を見られたくない」と憂鬱な気持ちになったことはありませんか?騎乗位は男性からの人気が高い体位である一方で、女性にとっては体力的な負担や心理的なハードルが高い体位でもあります。しかし、ちょっとしたコツや視点の転換を取り入れるだけで、苦手意識は驚くほど解消できるものです。

この記事では、多くの女性が抱える「騎乗位が苦手」という悩みに寄り添い、体力に自信がなくても疲れないフォームや、恥ずかしさを強みに変える演出テクニック、そしてパートナーを満足させるための具体的な動き方を徹底解説します。解剖学的な視点や心理的なアプローチを交えながら、無理なく実践できる方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。苦手を克服し、パートナーとの愛し合う時間をより充実したものにしていきましょう。

目次

なぜ「騎乗位が苦手」と感じてしまうのか?主な4つの原因と心理

騎乗位を避けてしまう理由は人それぞれであり、身体的な理由から心理的な理由くまで多岐にわたります。漠然と「苦手」と感じているだけでは解決策が見出しにくいものですが、自分がどのパターンに当てはまるのかを明確にすることで、適切なアプローチが見えてきます。

例えば、筋力不足が原因であればフォームの改善が有効ですし、恥ずかしさが原因であれば環境づくりが鍵となります。また、痛みを感じる場合は、身体的な相性や潤滑不足が関係している可能性もあります。ここでは、多くの女性が騎乗位に対して抱く代表的な4つの原因を深掘りしていきます。ご自身の状況と照らし合わせながら、根本的な原因を探っていきましょう。原因を知ることは、克服への第一歩となります。

原因1:太ももや膝への負担ですぐに疲れてしまう(体力・筋力不足)

騎乗位が苦手な理由として最も多く挙げられるのが、「すぐに疲れてしまう」という体力面の問題です。特に、普段あまり運動をしない女性にとって、不安定な姿勢で腰を動かし続けることは容易ではありません。太ももの前側(大腿四頭筋)や膝周りの筋肉に過度な負荷がかかり、数分も経たないうちに足がプルプルと震えてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

これは、体重を支えるための重心位置が適切でない場合によく起こります。膝だけで体重を支えようとしたり、無理に腰を高く浮かせようとしたりすると、特定の筋肉に負荷が集中し、スタミナが切れてしまいます。体力がないから無理だと諦める前に、まずは「無駄な力を使わない姿勢」を知ることが重要です。効率的な体の使い方を覚えるだけで、筋力トレーニングをしなくても長時間楽しめるようになります。

原因2:どう動けばいいかリズムや深さがわからない(テクニック不足)

「もっと動いて」と言われても、具体的にどう動けばいいのかわからず、ぎこちなくなってしまうという悩みも深刻です。騎乗位は女性が主導権を握る体位であるため、リズムや挿入の深さ、角度などを自分でコントロールする必要があります。しかし、経験が浅かったり、正しい知識がなかったりすると、単調な上下運動になりがちで、相手を満足させられているか不安になるものです。

また、自分の気持ちいいポイントと相手の気持ちいいポイントが重ならない場合、独りよがりな動きになっていないか心配になり、余計に体が固くなってしまうこともあります。動き方のバリエーションを知らないことが、苦手意識を増幅させているケースは少なくありません。リズムの取り方や、上下運動以外の動き方を知ることで、この不安は大きく解消されます。

原因3:お腹や胸など、またがった時の見た目が恥ずかしい(心理的ブロック)

騎乗位は、パートナーに対して自分の全身をさらけ出す姿勢になります。上から見下ろされるアングルになるため、お腹のたるみや胸の形、揺れ方など、普段は隠しているコンプレックスが露わになることに抵抗を感じる女性は非常に多いです。「変な顔をしていないか」「お腹のお肉が段になっていないか」といった見た目の悩みが頭をよぎり、行為そのものに集中できなくなってしまうのです。

このような羞恥心は、性的興奮を阻害する大きな要因となります。自分に自信が持てない状態では、大胆に腰を動かすことも躊躇してしまいます。しかし、この「恥ずかしい」という感情は、照明の工夫や体勢の選び方、視線の誘導などでコントロールすることが可能です。心理的なブロックを外すための環境づくりも、騎乗位克服には欠かせない要素といえるでしょう。

原因4:奥まで当たりすぎて痛みや苦しさを感じる(身体的相性)

騎乗位は、重力の関係で挿入が深くなりやすい体位です。そのため、パートナーのサイズや自分の体調によっては、子宮口や子宮頸部が圧迫され、快感よりも痛みや苦しさを感じてしまうことがあります。特に、排卵期や生理前などは子宮の位置が下がっていることが多く、普段よりも奥への刺激に敏感になる傾向があります。

痛みを我慢して続けていると、無意識のうちに体が緊張し、さらに痛みが強くなるという悪循環に陥ります。これがトラウマとなり、「騎乗位=痛い」というイメージが定着してしまうこともあります。痛みを感じる場合は、無理に深く挿入する必要はありません。角度を調整したり、浅めの結合を保つテクニックを身につけたりすることで、痛みを回避しながら楽しむことができます。身体的な相性は工夫次第で調整可能です。

【体力・痛み編】騎乗位の苦手を克服する「疲れない基本フォーム」

「騎乗位は激しい運動だ」と思い込んでいませんか?実は、上手な人は筋力ではなく「骨格」と「重心」を利用しています。騎乗位は決して筋力勝負ではありません。重心の位置と姿勢を少し変えるだけで、驚くほど楽に動けるようになるのです。

ここでは、体力を消耗せずに長時間続けられる「省エネフォーム」について解説します。膝や腰への負担を最小限に抑え、リラックスして楽しむためのポジショニングを身につけましょう。これらの基本フォームをマスターすれば、「疲れるから嫌だ」という断り文句を使う必要はなくなります。まずは、自分の体が一番楽だと感じるポジションを探すことから始めてみてください。

膝への負担を減らす「M字開脚」と「足裏接地」の使い分け

騎乗位で最も疲れやすいのが「膝立ち」の姿勢です。全体重を膝頭だけで支えようとすると、膝への負担が大きいだけでなく、バランスを取るために太ももの筋肉を酷使してしまいます。そこで推奨したいのが、「足の裏」全体をベッドにつける「M字開脚(スクワットに近い姿勢)」の活用です。

足の裏をしっかりとベッドにつけることで、体重が分散され、膝への負担が激減します。また、地面を蹴る力を利用できるため、小さな力でスムーズに上下運動ができるようになります。もし足裏をつける姿勢が窮屈な場合は、膝立ちの状態でも膝の間隔を大きく広げてみてください。支持基底面(体を支える面積)が広がり、安定感が増します。膝の下に柔らかいクッションを敷くのも効果的です。自分にとって「膝」で支えるのが楽か、「足裏」で支えるのが楽か、状況に応じて使い分けることがポイントです。

体重はパートナーに預けてOK!手をつく位置とバランスの取り方

上半身を直立させようとすると、腹筋や背筋を使ってバランスを保たなければならず、体力の消耗が早くなります。疲れない騎乗位のコツは、体重を自分だけで支えず、パートナーやベッドに「預ける」ことです。手をつく位置を変えるだけで、驚くほど楽になります。

パートナーの胸板や肩に手をつき、体重を預けてしまいましょう。これにより、下半身にかかる負荷が分散されます。また、彼と手を繋いで支えてもらうのも有効です。もし相手に体重をかけるのが申し訳ないと感じる場合は、彼の方の枕元やヘッドボードに手をつくのも良いでしょう。手が支点となることで体が安定し、腰の動きだけに集中できるようになります。腕の力も使いながら体を支えることで、全身の負担を平均化させることが「省エネ騎乗位」の鉄則です。

前傾姿勢と後傾姿勢、自分にとって楽な角度を見つけるコツ

骨盤の角度によっても、使いやすい筋肉や刺激されるポイントが変わります。大きく分けて「前傾姿勢(彼に覆いかぶさる姿勢)」と「後傾姿勢(後ろに手をついて反る姿勢)」の2パターンがありますが、どちらが楽かは人によって異なります。

前傾姿勢は、パートナーと密着できるため安心感があり、体重を預けやすいため体力温存に向いています。クリトリスへの摩擦も生まれやすいのが特徴です。一方、後傾姿勢は、彼の方の足首や膝あたりに手をついて体を支えるスタイルです。腹筋を使わずに骨格で体を支えやすく、Gスポットなど膣の前壁側を刺激しやすい角度になります。両方を試してみて、自分の骨格に合い、かつ疲れにくい角度を見つけてください。疲れてきたら前傾から後傾へスイッチするなど、姿勢をローテーションさせるのも長く楽しむためのコツです。

ベッドやクッションを活用して高さを調整する裏技

パートナーとの身長差や体格差がある場合、無理な姿勢を強いられて疲れてしまうことがあります。そんな時に活躍するのが「高さ調整」です。彼の腰の下にクッションや枕を敷いて、骨盤の位置を高くしてもらいましょう。

相手の腰の位置が高くなると、女性側は深くしゃがみ込む必要がなくなります。膝を曲げる角度が浅くなるため、太ももへの負担が軽減され、上下運動のストロークも楽になります。また、女性側が膝をつく位置にクッションを置けば、膝の痛み対策にもなります。ホテルのベッドや自宅の環境にあるものをフル活用して、物理的に楽な環境を作ってしまうのが賢い方法です。道具を使うことは恥ずかしいことではありません。お互いが快適に過ごすための工夫として、積極的に取り入れてみてください。

【動き方編】騎乗位が苦手でも彼を夢中にさせる3つのモーション

騎乗位というと、どうしても「激しく上下に動かなければならない」というイメージを持ちがちですが、実はそれは間違いです。むしろ、単調な上下運動よりも、ねっとりとしたスローな動きの方が男性を興奮させることも多々あります。激しい動きは体力を使うだけでなく、感度が鈍くなる原因にもなりかねません。

ここでは、体力を使わず、かつパートナーに強烈な快感を与えることができる3つのテクニック「グラインド」「前後運動」「静止」について解説します。苦手な人こそ実践してほしい、少ない動きで最大の効果を発揮するモーションです。これらを組み合わせることで、テクニック上級者と思われるような攻めが可能になります。

上下運動が苦手なら「グラインド(回転)」で攻める

上下運動ですぐに疲れてしまう方におすすめなのが「グラインド」と呼ばれる腰を回す動きです。高さの移動が少ないため、筋力への負担が非常に軽く、長時間続けることができます。

すり鉢を擦るイメージでクリトリスとGスポットを刺激する方法

グラインドのコツは、腰で円を描くようにゆっくりと動かすことです。すり鉢で胡麻をするようなイメージを持つと分かりやすいでしょう。挿入した状態で、骨盤を前後左右に回すことで、膣壁全体でペニスをマッサージするような刺激を与えることができます。この動きは、男性器の側面や根元を刺激すると同時に、女性側のクリトリスやGスポットにも満遍なく刺激が入るため、お互いに気持ちよくなれるのが特徴です。大きく回す必要はなく、小さく小刻みに回すだけでも十分な効果があります。

グラインドのメリットは「疲れにくさ」と「密着度」

グラインドの最大のメリットは、なんといっても「疲れにくさ」にあります。重力に逆らって体を持ち上げる必要がないため、太ももの筋肉をほとんど使いません。また、常に挿入された状態が続くため、密着度が高く、パートナーの体温や脈動をダイレクトに感じることができます。激しいピストン運動よりも情緒的で濃厚なセックスになりやすく、ムードを大切にしたいカップルにも最適です。疲れた時の休憩として取り入れるのも良い戦略です。

緩急をつける「前後運動」で挿入の浅深をコントロール

上下や回転に加え、取り入れたいのが「前後」の動きです。体を前後にスライドさせることで、挿入の深さを微調整しながら、異なる快感を生み出すことができます。

結合部を擦り合わせる動きで快感を与えるコツ

前後運動のポイントは、パートナーのペニスの根元と自分のクリトリス周辺を擦り合わせるように動くことです。深く挿入したまま、お尻を前後に揺らすことで、膣口付近の敏感な部分を重点的に刺激できます。また、浅い位置で前後に動けば、焦らすような刺激になり、男性の興奮を高めることができます。この動きも上下運動に比べて筋力を使わないため、体力の消耗を抑えることができます。彼の恥骨に自分の恥骨を押し付けるようにリズミカルに動いてみましょう。

意外と知られていない「静止(密着ハグ)」の破壊力

「動かなければならない」という強迫観念を捨てましょう。実は、騎乗位の中で最も効果的なテクニックの一つが「静止」です。動くのをやめて、ただ深く繋がっている感覚を味わう時間は、二人の親密度を劇的に高めます。

動くのをやめて抱きつくことで得られる心理的充足感

激しく動いた後に、ふと動きを止めて彼に抱きついてみてください。挿入されたまま全身でハグをすることで、オキシトシン(愛情ホルモン)が分泌され、強い幸福感と安心感に包まれます。男性にとっても、膣内が締め付けられる感覚(膣の収縮)をじっくり味わえるため、動かなくても十分に気持ちいいものです。また、この「静止」は女性側の体力回復の時間としても機能します。息が上がったら無理せず抱きついて休憩し、呼吸が整ったらまたゆっくり動き出す。この緩急のリズムこそが、セックスの質を高める秘訣です。

【心理編】恥ずかしくて騎乗位が苦手…を解消する「演出テクニック」

「体を見られるのが恥ずかしい」という心理的なブロックは、物理的な工夫と演出でカバーできます。むしろ、その「恥じらい」をスパイスに変えることで、パートナーをより興奮させることが可能です。ここでは、リラックスして行為に集中できる空間づくりや、コンプレックスを隠しながらムードを高めるテクニックを紹介します。

全てをさらけ出す必要はありません。自分が心地よいと感じる範囲で、少しずつ慣れていけば良いのです。視覚情報を上手にコントロールして、恥ずかしさを解消していきましょう。

部屋の照明は「間接照明」か「キャンドル」でコンプレックスを隠す

蛍光灯の明るい光の下では、誰だって肌のアラや体型が気になってしまうものです。騎乗位に挑む際は、部屋の照明を落とすことが基本中の基本です。メインの照明は消し、暖色系の間接照明やキャンドルライト(LEDタイプでも可)を活用しましょう。

薄暗いオレンジ色の光は、肌を滑らかに美しく見せる効果があります。影ができることで体のラインがぼやけ、コンプレックスを感じている部分も目立ちにくくなります。また、薄暗い空間は副交感神経を優位にし、リラックス効果も高めます。ムード満点の雰囲気を作ってしまえば、彼も細かい部分を見るどころではなく、その世界観に没頭してくれるはずです。

あえて顔を隠す?パートナーの胸に顔を埋める「前傾ハグ」の効果

パートナーと顔を見合わせるのが気恥ずかしい場合は、無理に視線を合わせる必要はありません。上半身を倒して彼の胸に顔を埋める「前傾ハグ」のスタイルを取り入れましょう。これなら、彼から自分の表情を見られることはありませんし、自分も彼の視線を気にせずに済みます。

また、彼の首元で吐息を漏らしたり、耳元で声を漏らしたりすることで、聴覚的な刺激を与えることができます。顔が見えない分、声や体の反応に意識が集中するため、かえってエロティックな雰囲気が増すというメリットもあります。恥ずかしい時は「抱きつきたい」と言って、顔を隠してしまって構いません。

アイマスクや目隠しを活用して、視覚情報を遮断するアプローチ

さらに大胆に恥ずかしさを消す方法として、アイマスクやタオルを使った「目隠し」も有効です。自分自身が目隠しをすれば、周りが見えなくなるため、他人の視線を気にする必要がなくなり、自分の感覚だけに没入できます。

逆に、パートナーに目隠しをしてもらうのも良いでしょう。「見られるのが恥ずかしいから」とかわいくお願いすれば、多くの男性は喜んで応じてくれるはずです。彼にとっても、視覚を奪われることで触覚や聴覚が研ぎ澄まされ、いつもとは違う興奮を味わえます。プレイの一環として導入することで、恥ずかしさを解消しつつマンネリ解消にもつながる一石二鳥のテクニックです。

恥ずかしさを言葉にして伝えることで、彼を興奮させるテクニック

心理的な不安を隠そうとすると余計にぎこちなくなってしまいます。いっそのこと、「見られるのがすごく恥ずかしい」と言葉にして伝えてみてはいかがでしょうか。男性にとって、女性が恥じらっている姿は非常に魅力的に映るものです。

「お腹見ないでね」「明るいのは恥ずかしい」と素直に伝えることで、彼は「かわいいな」と感じると同時に、配慮してくれるようになります。コンプレックスを隠すのではなく、コミュニケーションの一部として共有することで、心理的な負担は軽くなります。弱みを見せることは、二人の信頼関係を深めるきっかけにもなるのです。

騎乗位の苦手を強みに変える!おすすめのバリエーションとアレンジ

基本の騎乗位に少し慣れてきたら、あるいは基本の体勢が合わないと感じたら、バリエーションを試してみましょう。少し体勢を変えるだけで、刺激の位置や体の負担が大きく変わります。苦手意識を持っていた人こそ試してほしい、楽で気持ちいいアレンジスタイルをご紹介します。

これらは「上級テクニック」のように思えるかもしれませんが、実は体の構造的に楽な姿勢も多く含まれています。自分たちが一番しっくりくる形を見つけてください。

深さを自分で調節しやすい「対面座位(またがりスタイル)」の微調整

彼が長座(足を伸ばして座る)あるいは、ベッドの背もたれに寄りかかった状態で、女性が対面になってまたがるスタイルです。完全に寝ている状態よりもお互いの顔が近くなり、キスや愛撫がしやすくなります。

この体勢のメリットは、女性の足の自由度が高いことです。彼の太ももを跨ぐようにして座るため、安定感があり、深さの調節も容易です。また、抱き合いながらゆっくり動くことができるので、激しい動きが苦手な方にも適しています。リラックスした状態で愛し合える、親密度の高いスタイルです。

視線を合わせなくて済むから恥ずかしくない「背面騎乗位」

パートナーに背中を向けてまたがる「背面騎乗位」は、恥ずかしがり屋の女性に特におすすめです。彼の顔を見なくて済むため、視線のやり場に困ることがなく、自分の快感に集中しやすくなります。

また、背中を向けることで膣の角度が変わり、Gスポットへの刺激が強まる傾向があります。彼の方の足首を持ってバランスを取れば、体勢も安定します。男性にとっても、普段とは違う女性の背中やお尻のラインを見ることができるため、視覚的に新鮮な興奮を提供できます。

足を伸ばしてリラックスできる「騎乗位×開脚」の融合スタイル

膝を曲げ続けるのが辛い場合は、足を大きく伸ばしてしまうのも一つの手です。彼の上でまたがった状態から、足を前方に投げ出したり、カエルのように大きく広げたりすることで、太ももの筋肉を休ませることができます。

特に彼がベッドの端に座り、女性がその上に乗るような形であれば、足を床につけて支えることも可能です(チェア騎乗位に近い形)。型にはまらず、足の位置を自由に変えて、筋肉の緊張をほぐしながら動くことが、長く楽しむためのコツです。

椅子やソファを使った「チェア騎乗位」で足腰の負担をゼロにする

ベッドの上だけでなく、椅子やソファを活用するのも賢い方法です。彼に椅子に座ってもらい、その上にまたがるスタイルです。この場合、女性は自分の足を床につけて体重を支えることができるため、スクワットのような負担が一切かかりません。

足腰への負担がほぼゼロになるため、体力に自信がない方でも無限に続けることができます。また、高さの調整もしやすく、膝への負担もありません。場所を変えるというシチュエーションの変化も相まって、新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

パートナーの協力が不可欠!騎乗位の苦手を克服するために彼にお願いすること

騎乗位は「女性が奉仕する体位」ではありません。二人の共同作業です。女性一人で頑張って動こうとするから疲れてしまうのです。男性側のちょっとしたサポートがあれば、女性の負担は半分以下になります。

ここでは、パートナーにお願いすべき具体的なサポート内容と、その伝え方を解説します。上手にお願いすることで、彼も「頼られている」と感じ、喜んで協力してくれるはずです。

腰をホールドして動きをサポートしてもらう(手動アシスト)

最も簡単で効果的なのが、彼に女性の腰(骨盤あたり)を両手でしっかり掴んでもらうことです。そして、彼の手で腰の動きを誘導してもらいましょう。これだけで、女性は自分でバランスを取る必要がなくなり、動きのガイドラインも得られます。

「腰を持って動かしてほしいな」と可愛くお願いしてみましょう。彼がリズムを作ってくれれば、女性はそれに身を任せるだけでOKです。これならテクニックに自信がなくても、スムーズな動きが可能になります。

彼にも下から突き上げてもらう「協力プレイ」でリズムを作る

女性が上から下ろす動きに合わせて、男性にも下から腰を突き上げてもらうことで、お互いの運動量を半分にできます。これを「協力プレイ」と呼びます。

女性が下がるタイミングで彼が上げると、少ない移動距離で深い挿入感が得られます。リズムが合うと一体感が生まれ、非常に気持ちが良いものです。「一緒に動いてくれると嬉しい」と伝えて、二人の呼吸を合わせる楽しさを共有しましょう。

疲れたらすぐに体位を変えてもいいという「安心感」をもらう合図

「疲れたらどうしよう」「途中でやめたらシラけるかも」というプレッシャーが、騎乗位を苦手にさせる要因の一つです。そこで、事前に「疲れたらすぐ体位を変えてもいい?」と許可を得ておきましょう。

「疲れたら合図するね」と決めておくだけで、精神的なハードルがぐっと下がります。実際に疲れたら、無理せず正常位などに移行すれば良いのです。この安心感があるだけで、不思議とリラックスしていつもより長く続けられるようになったりします。逃げ道を作っておくことは、克服のための重要な戦略です。

FAQ(よくある質問):騎乗位が苦手な人からのQ&A

騎乗位に関する細かな疑問や不安について、Q&A形式で回答します。多くの女性が抱える悩みですので、自分だけではないと安心してください。

Q. 途中で足がつってしまったらどうすればいいですか?

A. 無理せず中断しましょう。足がつるのは筋肉への過負荷や水分不足、冷えなどが原因です。恥ずかしいことではありません。「足がつっちゃった!」と伝えて、彼にマッサージをお願いするのも良いスキンシップになります。予防としては、事前にお風呂で温まる、水分を摂る、そして本記事で紹介した「足裏をつけるフォーム」を意識することが有効です。

Q. 騎乗位だとイキにくいのですが、どうすれば感度が上がりますか?

A. 騎乗位は挿入の刺激がメインになりやすいため、クリトリスへの刺激が不足しがちです。解決策としては、ご自身の手でクリトリスを愛撫しながら動くのが最も効果的です。恥ずかしいかもしれませんが、男性にとっては非常に興奮する光景でもあります。また、前傾姿勢になって彼と密着し、恥骨同士を擦り合わせる動きを取り入れるのもおすすめです。

Q. 彼が騎乗位を求めてくる心理は何ですか?

A. 主な理由は「視覚的な興奮」と「征服されたい願望(または楽をしたい)」です。女性が動いている姿、胸が揺れる様子、表情などを特等席で見たいという心理が強く働いています。また、たまには受動的になりたい、締め付けをコントロールされたいという欲求もあります。決してあなたをいじめたいわけではなく、あなたの姿をもっと見たいという愛情表現の一つと捉えてみてください。

Q. 練習のために一人でできるトレーニングはありますか?

A. 本格的な筋トレは必須ではありませんが、「骨盤底筋」を鍛えるトレーニングは有効です。膣をキュッと締める・緩める運動を繰り返すことで、膣内の感覚が鋭くなり、彼を締め付ける力もアップします。また、スクワットや股関節のストレッチを行っておくと、可動域が広がり、楽な姿勢を取りやすくなります。

Q. 挿入時に痛みを感じやすいのですが、対処法はありますか?

A. 潤滑不足が原因のことが多いため、まずはローションを多めに使用してみてください。また、騎乗位は深くなりやすいので、彼に「奥まで入れないで浅めがいい」と伝えることも大切です。角度によっては子宮口に当たりにくくなるので、前傾・後傾・少し横を向くなど、痛くない角度をゆっくり探ってみましょう。痛みを我慢する必要は全くありません。

まとめ:騎乗位の苦手意識は「コツ」と「工夫」で必ず克服できる

騎乗位が苦手だと感じる原因は、体力不足、テクニックへの不安、羞恥心、身体的な相性など様々ですが、いずれも解決策は存在します。

無理に激しく動く必要はありません。体重をパートナーやベッドに預け、省エネフォームでゆっくりと動くこと。照明を落としたり、顔を埋めたりして恥ずかしさをコントロールすること。そして何より、一人で頑張らずにパートナーに協力してもらうことが、苦手を克服する最短ルートです。

セックスにおいて最も大切なのは、形の上手さではなく、二人が心地よい時間を共有することです。「こうしなければならない」という思い込みを捨て、自分たちが一番リラックスできる騎乗位のスタイルを見つけてください。この記事で紹介したテクニックを一つずつ試していくうちに、いつの間にか苦手意識が消え、騎乗位が二人の愛を深める強力な武器になっているはずです。