
ユーザー
リスニングに苦手意識がある。
勉強をすすめても、レベルアップできている気がしない。
ネイティブの速い英語が聞き取れない。
そんなふうに悩んでいませんか?
リスニング力を伸ばしたくても、ただ音声を聞き流すだけだったり、難しすぎる教材を使ったりしてもなかなか上達しません。
なぜならリスニングの勉強法には、伸びない原因や英語のレベル別に効率的な勉強法があるからです。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
TOEICや英検のリスニング試験対策をしたい方、ビジネスで海外顧客との英語コミュニケーションアップを図りたい方にもおすすめの内容になっています。

編集部
この記事を参考に、効率的にリスニング力を高める勉強を始めていきましょう。
目次
リスニング力が伸びない理由とは?


ユーザー
勉強をしてるのに、リスニング力が伸びない理由は?
リスニングが伸びないと悩んでいる方は、原因がどこにあるか分析することが大切です。
ここからは、リスニングが伸びない原因を解説します。
単語・文法の勉強をしていないから
リスニング力を伸ばすには、まず基礎的なリーディング能力を高めることが大切です。
当然ですが、読んでも分からないものは、聞いても分からないからです。
そもそも英文自体を理解できなければ、ただ音を聞いているだけの状態となってしまいます。
音源のスクリプトを読んだ時に、知らない単語・文法・表現が多い場合は注意が必要です。

編集部
まずはじめに、英単語帳や文法の勉強で基礎を固めていきましょう。
聞き流しのみをしているから
意識を向けない状態で英語を聞く「聞き流し」のみの学習は、あまり意味がありません。
短い音声や再生速度の遅い音源を聞いても理解できない状態で、たくさん英文を聞いたとしてもリスニング力が伸びることはないからです。
リスニングの音声を聞き流し続けるだけで、勉強をした気になってしまうのは注意が必要です。
問題を解いて復習をやらないから
リスニングの問題を解いた後、スクリプトや答えを見て終わるだけでは、聞き取れる音は増えていきません。
問題が解けた・解けないに関係なく、流れてきた英文の聞こえなかった部分を聞き取れるようになるまで音声を聞き直すことが重要です。
そのうえで「なぜ音声が聞こえてこないのか」「なぜ問題を間違ってしまったのか」などの原因を分析することが大切。

編集部
間違った原因を分析し、弱点を改善していくことを心がけましょう。
下記に復習のやり方の例を紹介します。
- スクリプトを読む
- 知らない単語・表現の確認
- スクリプトを見ながら聞き直す
- スクリプトを見ないで理解できるか確認
レベルに合っていない勉強をしているから
リスニング学習において、流れてくる音声のスピードが早すぎたり、英文が難しすぎたりと、自分のレベルにあっていない勉強をしていては、リスニング力を伸ばせません。
以上のようなポイントに注意して、徐々にリスニングの力を伸ばしていきましょう。
目標を決めていないから
リスニングだけに限りませんが、目標設定がないと何をすべきか明確になりません。
それによってモチベーションも維持できず、学習継続ができなくなる結果になってしまうこともあります。
例えば、1年後の転職や昇進が目的の場合、次のように目標設定とやることを決めると良いでしょう。
目標:半年後までにTOEIC700点
やること:語彙力を5000語程度まで増やす
公式問題集の長文のリスニングパートを毎日シャドーイング
目標を具体的に決めることで、やるべきことと、それに沿った教材を決められます。

編集部
無駄な時間や教材を使うことなく、効率的に学習を進められますね。
効果的な英語リスニングの勉強法5選


ユーザー
リスニングが伸びない原因は分かったので、効率的にリスニング力を伸ばす勉強法が知りたい。
リスニング力向上に必須のスキルは、下記の2点です。
- 音を聞き取る
- 聞き取った音の意味を理解する
この2つのスキルを高める勉強法を取り入れることで、効率的にリスニング力を向上できます。
ここからは、2つのスキルを効率的に伸ばすリスニング勉強法を紹介していきます。
基礎的な単語・文法を身につける
リスニングにも必要な基礎となるリーディング力をつけるため、簡単な単語・文法の習得が重要です。
なぜなら基礎的なリーディング力を上げなければ、リスニング力も向上しないからです。
教材 | 学習のポイント | |
---|---|---|
英単語 | CDなど音声付き | 「スペル」「意味」「発音」セットで学習 単語をイメージ化する |
英文法 | 中学レベルまたは目的別(英検、TOEIC等) | 目的にあった文法書を一周読む 演習問題に取り組む |

編集部
英単語の学習は音声も聞き、ネイティブの音を意識して発音してみましょう。
文法の学習にはあまり時間をかけず、文法書を一周した後は演習問題に取り組みます。
ただ、文法学習は退屈になりがちです。
文法書を読み込む(インプット)よりも、問題演習(アウトプット)を重視して実践的に学び、モチベーションを維持していきましょう。
音読する(オーバーラッピング・シャドーイング)
英語の音読で得られる効果は「英語を頭から理解する力を養う」ことです。
リスニングはリーディングのように読み返すことができないので、音読の実践で頭から理解する「英語脳」を鍛える必要があります。
音読には下記の方法が効果的です。
種類 | 方法 | ポイント |
---|---|---|
オーバーラッピング | スクリプト(文字)を見て音声を再生し、音声と同時に発音 | ネイティブと同じスピードで重ねて発音 |
シャドーイング | スクリプト(文字)を見ないで音声を再生し、音声に少し遅れて発音 | 人に説明する気持ちで発音 |
シャドーイングはスクリプトを見ないので、オーバーラッピングよりも上級者向けです。

編集部
特に初心者の方は、まずはオーバーラッピングから試してみましょう。
英文を理解した状態で音読することで、リスニング力の強化だけでなく、リーディング力向上にも効果が期待できます。
ネイティブの発音についていけない場合は、まずは音声は流さない音読からはじめ、その後オーバーラッピング、シャドーイングと練習してみましょう。
ディクテーションをする
ディクテーションの実践により、音を聞き取るスキルとともに、聞き取った音を理解するスキルも高められます。
ネイティブの音声を聞きながら、英文を一語一句書き取る勉強法。
ディクテーションの効果は、主に下記のとおりです。
- リスニング弱点の強化が可能
- 英語の推測力がUPする
- 文法や英語表現の再確認となりリーディングにも効果的
ディクテーションを実践していくことで、聞き取れない原因・弱点を発見できます。
また聞き取れなかった単語を文脈から推測できるようになったり、リスニングしながら次の展開を予測できたりと、推測力の向上にも役立つでしょう。
次に、ディクテーションの手順を紹介します。
- まずは音声全文を聴く。(スクリプトは見ない)
- 文音声を流し、聞き取れたことを文字起こしする。
- ディクテーションした後に、聞き取れなかった単語を赤で書いておく。
- 時間がかかるので、毎日やらなくてもいい
- なぜ聞き取れなかったのか、自分の弱点を分析する
- 聞き取りができるまで、何回も聴く
初心者は、部分的に書き取る「穴埋めディクテーション」などの教材から始めるのも、学習のハードルが下がっておすすめです。
リプロダクション
少し高度な勉強法ですが、リプロダクションもリスニング力の向上に有効です。
リスニング能力だけでなく、スピーキング力も同時に鍛えられます。
英文の音声を聞いて、聞こえた英文をそのまま再現して発音する方法。
シャドーイングとの違いは、音に続いて発音するのではなく、少し時間を開けてから音声を再現する点。

ユーザー
リプロダクションにはどんな効果があるんだろう?
- 単語や文法を知っているレベルから使いこなせるレベルになる
- リスニング力と同時にスピーキング力も強化
- 記憶力を鍛え、高度なリスニング力が求められる資格試験の対策になる
リプロダクション手順は、次の通りです。
- まずは音声全文を聴く。(スクリプトは見ない)
- 音声を止めて、聞き取れた英文を発音する。
- 正確に再現できていたか確認する。(スクリプトだけでもOK)
- 1~3を繰り返す。
- 長すぎる文は途中で一時停止してOK。
- 再現する時にスピードや発音正確に表現することを目指す。
- はじめは短めの1文から試す。
更に録音して聞き直すと、間違いにも気づきやすくなるので有効です。

編集部
オーバーラッピングやシャドーイングを試したうえで、さらに高いレベルを目指す方はぜひ試してみてください。
隙間時間にも英文を聞く
仕事や家事・育児をしていると、1時間単位のまとまった勉強時間を取ることが難しいかもしれません。
そこで、毎日の隙間時間でリスニングの勉強を行いましょう。
その際、隙間時間を大・中・小に分け、できることを事前に考え用意しておくと、何をやるかの迷いも減って、時間をより有効に使えます。
隙間時間 | 時間目安 | 状況例 | 勉強法例 |
---|---|---|---|
大 | 30~60分 | 朝時間 お昼休みなど | ディクテーション 模試などの問題を解く |
中 | 15~30分 | 家事をしながら、 通勤時間 | シャドーイング Podcastやオーディオブック |
小 | 5~15分 | 仕事・家事の合間 就寝前など | アプリ学習(単語・文法) |

編集部
隙間時間でもできることは色々ありますね。
「勉強時間は連続で確保する必要がある」「勉強は机に向かってするもの」という思い込みは捨てましょう。
また勉強時間を確保するだけでなく、確保した時間内でどれだけできたかも重要です。
まず朝に1日のやるべきノルマを決め、寝る前にその日の振り返りをするなど、日々の勉強をルーティン化し、どれだけできたか確認するのも、モチベーション維持におすすめです。
レベル別のリスニング勉強法

まずは英語のレベルを、文部科学省の各試験団体のデータによるCEFRとの対照表をもとに、下記のように分類しました。
レベル | CEFR | 英検 | TOEIC (L&R) |
---|---|---|---|
英語初心者 | A1/A2 | 準2級−3級 | 120~500 |
英語中級者 | B1/B2 | 2級~準1級 | 550~780 |
英語上級者 | C1/C2 | 1級 | 785~ |
英語初心者
英語初心者は、まず英単語と簡単な文法の参考書をそれぞれ最低1周終わらせましょう。
短いリスニングが全く聞き取れないという方は、基礎的な語彙力・文法力が不足していることが原因として考えられます。
ある程度の語彙力がついてきたら、簡単な教材でリスニングの勉強をはじめてみましょう。
リスニングの練習では、音読(オーバーラッピング)からはじめるのがおすすめ。

編集部
比較的やさしい音読を取り入れることで、英語を頭から理解していくための訓練になります。
英語中級者
基礎的な語彙力と文法の知識を持っている中級者の方には、シャドーイングを中心にリスニング学習を進めていくのがおすすめです。
このレベルの悩みは、英文を読めて内容も分かるけど、音声で流れてくる英語を聞き取れないという方が多いです。

編集部
シャドーイングを取り入れて、ネイティブスピードのリスニングになれていきましょう。
英語上級者
基礎的な文法知識や語彙力も十分な英語上級者は、リプロダクションのやり方でリスニング学習をしてみましょう。
リプロダクションでは、英文を一文単位で記憶する必要があるため、一時的にキープしておける記憶量を増やすことができます。

編集部
高度なレベルの試験対策にもおすすめです。
また英文を記憶して正確に組み立て直すトレーニングなので、より実践に強いリスニング力を鍛えられます。
【初心者向け】具体的なリスニング勉強法5ステップ


ユーザー
英語初心者にもおすすめのリスニング勉強法の具体的なやり方を知りたい!
ここからは英語初心者の方におすすめな、リスニングの勉強法を具体的にご紹介します。
- STEP
音源を聞く
はじめに英文を見ないで、どのくらい理解できるかを確認する。
- STEP
スクリプトを読んで理解する
知らなかった単語や表現は辞書や参考書で調べる。
- STEP
オーバーラッピングする
スクリプトを見ながら音声を再生して同時に発話していく。
- STEP
シャドーイングする
音声を参考にしながら少し遅れて音読。(スクリプトは見ない。)
- STEP
自分の音声を録音する
録音した自分の声と実際の音声を聴き比べてみる。
この手順の勉強法で、問題のレベルを徐々に上げていけば、リスニング力は飛躍的に向上します。

編集部
効果的な勉強法で、リスニング力を育てていきましょう。
まとめ
この記事ではリスニング力が伸びない原因と効果的なリスニングの勉強法、レベル別のリスニング勉強法を紹介しました。
今回の記事のポイントは下記の通りです。
- リスニング力が伸びない原因を分析してみよう。
- リスニング力の向上には「音を聞き取る」と「聞き取った音を理解する」両方のスキルを伸ばす勉強法が必要。
- 音読(オーバーラッピング、シャドーイング)や書取り(ディクテーション)を取り入れて効率的にリスニング学習をしよう。
- 初心者レベルは、まずは基礎的な単語と文法の知識を習得しよう。
リスニング力強化には、それぞれレベルにあった効率的な勉強法と、日々継続して勉強していくことが大事です。
初めは難しいかもしれませんが、レベルに合った勉強法で効果的にリスニング力を伸ばしていきましょう!