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大規模修繕工事の建築基準法とは?法律の定義や確認申請について詳しく解説 - 住宅ノート
8 min
大規模修繕における建築基準法

大規模修繕工事の建築基準法とは?法律の定義や確認申請について詳しく解説

  • 大規模な修繕工事の定義とは?
  • 覚えておきたい大切な法律について知りたい!違反したらどうなるの?

大規模修繕工事を実施する際には、様々な法律を遵守する必要があります。

その中でも重要なのが建築基準法です。本記事では、建築基準法をはじめとする大規模修繕工事に関する法律を解説します。

建築基準法は、建物の安全性を確保するための法律です。大規模修繕工事には、確認申請が必要となる場合があり、建物の種類によっては区分所有法やマンション管理適正化法も関係してきます。

大規模な修繕工事で安心安全に工事を行うためには最低限の知識が必要です。

そこでこの記事では、大規模修繕の定義・メリット・注意点などを詳しく紹介します。

建築物の管理を担当されている方は、ぜひ最後までご覧のうえ参考にされてみてください。

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大規模修繕工事における必須法律「建築基準法」とは?

建築基準法とは、建物の構造・設備・敷地・用途に関する基準を定めた法律です。

主な目的は、大きく分けて以下の3つです。

  • 安全性の確保:建築物の構造や設備が安全基準を満たしていること
  • 衛生の確保:建築物が衛生的な環境を維持できること
  • 環境への配慮:建築物が周辺環境に悪影響を与えないこと

大規模修繕工事においては、これらの基準を満たすことが求められます。

例えば、構造の補強や設備の更新、バリアフリー化など、安全性の向上や快適性の改善を目的とした工事は、建築基準法の許可が必要となります。

建築を行う際は建築基準法を遵守しなければならず、違反した場合は罰則や是正命令などの措置がとられます。

また、建築基準法に沿って建築した場合でも、後から用途や構造などを変更する場合は再度法律に適合するように改修しなければなりません。

建築基準法は、建築物の規模や用途によって、適用される基準が異なります。

一般住宅と大規模な商業施設では、求められる基準が異なるため、大規模修繕工事を計画する際には、建築基準法の専門家への相談が不可欠です。

建築基準法を遵守することで、安全で快適な建築物を維持し、住む人々の安全と健康を守ることにつながります。

建築基準法による大規模修繕工事の定義とは

建築基準法によると、大規模修繕とは、建築物全体の延べ面積の2分の1以上を改築する場合を指します。

主要構造部とは柱・床・壁などの建物を支える部分で、これらが損傷すると建物の安全性が低下します。具体的には、

  • 階数、延べ面積、用途又は構造の種類を変更する工事
  • 建築物の耐震性能を向上させる工事
  • 建築物の外壁、屋根、又は基礎の全部または一部を改修する工事
  • 建築物の内部の主要な構造部を改修する工事
  • 建築物の用途を変更する工事

などが含まれます。

そのため、大規模修繕工事は建物の耐震性や耐久性を向上させる重要な工事と言えるでしょう。

具体的な該当箇所は、外壁の塗装や防水工事・屋根の葺き替えや補修・窓やドアの交換などです。

大規模修繕工事のメリットって?

大規模修繕を行うメリットは、以下のようなものがあります。

  • 美観の維持
  • 撥水・防水など機能性の向上
  • 耐震性の向上
  • 劣化や破損による事故防止
  • 資産価値の維持・向上

大規模修繕は建物の耐久性や安全性を高めるだけでなく、外観や快適性の向上にもつながります。

大規模修繕は文字通り大掛かりな工事が必要なため、多くの時間と費用が必要ですが、長い目で見れば住民が安心して長く快適に暮らせるほか、同時に価値を下げずに維持・向上させる場合にも必要な工事と言えるでしょう。

大規模修繕の確認申請

建築物を建設する際は、確認申請を提出しなければなりません。

確認申請とは、規定の建築物において建築や改修をする際に必要な申請のことです。

計画が建築基準関係規定に沿っているか確認するために行われ、確認申請を受けた建築主は、確認済証という書類が発行されます。

この書類は工事の着工や完了の届出に必要で、工事の内容や期間などが記載されているため保管しておきましょう。

工事が確認済証と異なる場合は、再度確認申請をしなければなりません。

確認申請が必要な工事内容は以下の通りです。

  • 建築物の新築
  • 建築物の増築
  • 建築物の改築
  • 建築物の移転
  • 建築物の用途変更
  • 大規模修繕
  • 一部破壊

大規模修繕工事で確認申請が必要なケース

確認申請は、全ての大規模修繕工事で必要なわけではありません。

大規模修繕工事で確認申請が必要な建築物は、1号~3号建築物と呼ばれるものです。

第1号特殊建築物で、その用途に用いる部分の床面積の合計が200平方メートルを超える
第2号木造の建築物で3階以上である。
もしくは延べ面積が500平方メートル、高さが13メートル、または軒の高さが9メートルを超える
第3号木造以外の建築物で2階以上である。
または延べ面積が200平方メートルを超える

これらは主に鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの建物で、高さや床面積などによって分類されます。

1号~3号建築物のうち、大規模の修繕または模様替えを行う際は確認申請を行いましょう。

一方、4号建築物に対して大規模修繕工事を行う場合は、基本的に確認申請が必要ありません。

4号建築物とは1号~3号以外の建築物を指し、木造住宅や小規模な建物が該当します。

確認申請が必要な建築物

確認申請が必要な建物は、建築基準法第6条に定められており、以下の通りです。

確認申請が必要な建築物条件
木造の建築物建築面積が100平方メートルを超える
鉄骨造の建築物建築面積が150平方メートルを超える
鉄筋コンクリート造の建築物建築面積が200平方メートルを超える
その他の建築物建築面積が300平方メートルを超える
高さが10メートルを超える建築物
軒の高さが9メートルを超える建築物
階数が3階を超える建築物
延べ面積が500平方メートルを超える建築物
特殊建築物映画館、劇場、公会堂、旅館、病院、学校、倉庫、工場、その他国土交通大臣が指定する建築物

上記に該当する大規模修繕工事を行う場合は、必ず確認申請が必要です。確認申請を行わずに工事を開始すると、罰金や工事の中止命令を受ける可能性があるので注意が必要です。

ただし、軽微な修繕や模様替えなどの場合は、確認申請が不要となる場合もあります。

建築主は、建築物の建築、修繕、模様替え、または用途変更を行う際に、これらの条件に当てはまるかどうかを確認し、必要に応じて確認申請書を提出する必要があります。

大規模修繕工事の確認申請の流れ

マンションの大規模修繕における確認申請は、大きく着工前と後に分けられます。

  1. STEP

    確認審査

    1回目は着工する前に、書類による審査として行われるのが確認審査です。
    施工業者から建築確認申請を出したのち、問題がなかった場合には建築確認済証が自治体から発行されます。

  2. STEP

    完了審査

    2回目は工事が完了した後に実施する、完了審査と言われる申請です。
    担当者が現地へ赴き、申請した通りに工事を実施したかを審査します。
    問題がない場合は、建築確認済証が発行されます。

多くは着工前後に行われますが、自治体によって定められた建築物に当てはまる際は、中間検査が行われるケースがある場合も頭に入れておきましょう。

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建築基準法に関連する大規模修繕工事に関する法律

大規模修繕工事は建築基準法に則って行わなければなりません。この法律は建築物の安全性や衛生面を確保するために制定されていますが、建築基準法以外にも、大規模修繕工事には関連する法律があります。

  • 区分所有法
  • マンション管理適正化法
  • 定期管理報告

以上の3つの法律や制度についても解説します。

区分所有法

区分所有法は、区分所有建物の管理や運営に関するルールを定めた法律です。

区分所有建物とは、マンションのように複数の所有者が存在する建物のことで、区分所有法は、所有者間の権利義務関係や管理組合の運営などについて定めています。

区分所有法のポイントは以下のとおりです。

特別多数決議が必要なケース

区分所有建物における重要な事項を決める際には、特別多数決議が必要となります。

特別多数決議とは

総会に出席した区分所有者の4分の3以上の賛成が必要となる決議のことです。

特別多数決議が必要となるケースは以下の通りです。

  • 共用部分の大規模な修繕工事
  • 専有部分の模様替えによって共用部分の価値を減少させるおそれがある工事
  • 管理規約に特別多数決議が必要と定められている工事

大規模修繕工事は、マンションの価値を維持し、安全を確保するために重要な工事です。しかし、費用がかかるため、すべての区分所有者から同意を得るのは難しいこともあります。

特別多数決議制度を利用することで、区分所有者の意思決定を円滑に進め、大規模修繕工事をスムーズに進めることができます。

ただし、特別多数決議は、区分所有者の権利を制限する制度でもあります。そのため、特別多数決議を行う際には、区分所有者の権利を十分に尊重することが重要です。

普通決議で施工可能なケース

特別多数決議が必要なケース以外については、普通決議で施工可能です。

普通決議とは

総会に出席した区分所有者の過半数の賛成が必要となる決議のことです。

普通決議で施工可能なケースは以下のとおりです。

  • 軽微な修繕工事の場合
  • 緊急を要する場合
  • 管理規約に定めがある場合

ただし、普通決議で施工可能なケースであっても、事前に区分所有者に対して説明会を開催し、合意を得る努力をすることが望ましいです。

区分所有法は、区分所有建物の所有者にとって重要な法律です。区分所有建物の所有者は、区分所有法の内容を理解し、適切な管理運営を行う必要があります。

マンション管理適正化法

マンション管理適正化法は、マンションの適正な管理を促進するために、2000年に施行された法律です。この法律は、マンションの管理組合や管理会社、マンションの区分所有者などに対して、マンションの適正な管理のための基準や義務を定めています。

主な内容は以下の通りです

管理組合の設立と運営
  • マンションの区分所有者は、管理組合を設立し、総会で重要事項を決議する必要がある
  • 管理組合は、マンションの管理規約を作成し、それに基づいて管理を行う
管理計画の作成
  • 管理組合は、長期修繕計画を含む管理計画を作成し、定期的に見直す必要がある
  • 修繕積立金を計画的に積み立てることが求められる
管理委託と管理会社の選定
  • 管理組合は、マンションの管理を管理会社に委託することができる
  • 管理会社の選定にあたっては、適切な基準に基づいて行う必要がある
区分所有者の義務
  • 区分所有者は、管理費や修繕積立金を滞納してはならない
  • 専有部分の適正な使用と維持管理を行う必要がある
行政による支援と監督
  • 国土交通大臣は、マンション管理士の資格試験を実施し、管理組合の支援を行う
  • 地方公共団体は、管理組合に対する情報提供や助言、指導を行う

マンション管理適正化法は、マンションの老朽化や管理不全を防ぎ、住民の居住環境を維持・向上させることを目的としています。管理組合や区分所有者は、この法律を理解し、適切な管理を行うことが求められます。

定期管理報告

定期管理報告は、特殊建築物が安全かつ健全な状態を維持するために重要な役割を果たします。

特殊建築物とは、用途や構造の特殊性から通常の建築物とは異なる管理が必要とされる建築物のことです。

定期管理報告は、特殊建築物の所有者または管理者が、指定された機関に対して定期的に提出する報告書です

報告書には、建築物の状態や管理状況に関する情報が記載されており、特殊建築物の安全確保に役立ちます。

定期管理報告の実施周期

定期管理報告の実施周期は、建物の種類によって異なります。

特殊建築物は1年に1回、一般建築物は3年に1回です。

特殊建築物とは、高さ31メートル以上の建物や地下1階部分が3メートルを超える建物、用途が特殊な建物(劇場、病院など)などを指します。

これらの建物は、一般建築物よりもリスクが高いため、より頻繁に管理報告を行う必要があります。

建築基準法を違反した場合はどうなるの?

マンションの大規模修繕においても、建築基準法を違反した場合は罰則が課せられる場合があります。

違反によって工事停止命令があった場合に、工事を続けてしまうと懲役または罰金が課せられるため注意が必要です。

また業務停止処分を受けた建設会社だけでなく、建築士や宅建業者などの名称や氏名を公表される場合もあります。

さまざまな箇所に業務上の支障をきたす場合があるため、建築基準法は遵守しながら工事を行うようにしましょう。

大規模の修繕と大規模の模様替えの違いは?

建築基準法では、大規模の修繕と模様替えについても記載されています。

大規模の修繕とは、建物の構造や設備を維持するために必要な修理や交換を行うことです。

これには、屋根の修理、壁や床の交換、配管や電気系統の更新などが含まれます。

大規模の模様替えとは、建物のレイアウトやデザインを変更することです。これには、壁の移動、部屋の追加、新しい設備の設置などが含まれます。

大規模の修繕は、建物の寿命を延ばし、安全性を確保するために必要なものです。

一方、大規模の模様替えは、建物の見た目や機能を改善するために必要なものです。

以下は、大規模の修繕と模様替えの主な違いを表にまとめたものです。

項目大規模の修繕大規模の模様替え
目的建物の構造や設備の維持、安全性の確保建物のレイアウトやデザインの変更、機能の改善
内容・屋根の修理
・壁や床の交換
・配管や電気系統の更新
・壁の移動
・部屋の追加
・新しい設備の設置
必要性建物の寿命を延ばすため建物の見た目や機能を改善するため
確認申請・修繕する部分の床面積の合計が10平方メートルを超える場合
・主要構造部の一種以上について行う過半の修繕
・模様替えする部分の床面積の合計が10平方メートルを超える場合
・主要構造部の一種以上について行う過半の模様替え

大規模の修繕の場合、確認申請が必要になるケースもありますが、必ずしも必要ではありません。一方、大規模の模様替えの場合は、建物のレイアウトや構造に変更を加えるため、確認申請が必要になることが多いです。いずれの場合も、事前に専門家に相談し、必要な手続きを確認することが重要です。

どちらの場合も、事前に計画を立て、専門家に相談することが重要です。

大規模の修繕とは

建築基準法では、大規模の修繕は「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕」と記載されています。

つまり、建物の骨組みや柱などの重要な部分を半分以上修理することです。

元の材質や形を変えずに補修するイメージで、壁や床のひび割れを埋めたり、屋根や窓枠を同じ素材で補修したりする工事などが該当します。

大規模の修繕は、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持するために必要な工事です。建物の状態や劣化具合によって異なりますが、一般的には以下のような工事が含まれます。

  • 外壁塗装
  • 屋上防水工事
  • バルコニー防水工事
  • 共有部分の修繕(廊下、階段、エレベーターなど)
  • 耐震補強工事
  • 設備機器の更新(給排水管、電気設備など)

これらの工事は、単独で行うこともあれば、組み合わせて行うこともあります。また、大規模修繕と同時に、模様替えや内装リフォームを行うケースもあります。

大規模の模様替えとは

建築基準法では、大規模の模様替えは「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替」と記載されています。

具体的には、

  • 壁や床の撤去し、新しい素材に張替
  • ドアや窓の増設
  • 水回り設備の変更

などが含まれます。大規模な模様替えは、建物の用途変更や機能改善を目的として行われることが多く、居住性や快適性を向上させることができます。

建物の快適性を高めるために有効な工事ですが、修繕と比較して大がかりな工事になるケースが多いです。

大規模な修繕と大規模な模様替えの確認申請について

項目確認申請
大規模な模様替え不要
大規模修繕必要

大規模な模様替えは、建築基準法上の「大規模修繕」には含まれません。

大規模修繕は、建物の構造や耐力性能に影響を与える工事であり、確認申請が必要となります。

一方、大規模な模様替えは、建物の構造や耐力性能に影響を与えない工事であるため、確認申請は不要です。

ただし、大規模な模様替えであっても、建築基準法や消防法などの法令に違反する場合は、許可を得る必要があります。

また、マンションなどの集合住宅では、管理規約や使用細則などの規則に違反しないように注意する必要があります。

まとめ

大規模修繕工事における建築基準法の重要性を理解していただけたでしょうか。

建築基準法は、安全や衛生を確保することを目的として、建築物の構造や設備について様々な規制を設けています。

大規模修繕工事を行う際は、これらの規制を遵守することが重要であり、確認申請が必要な工事や区分所有法に基づく決議など、さまざまな手続きがあります。

マンション管理適正化法に基づく定期管理報告も、マンションの安全性を確保するために重要な役割を果たします。

大規模修繕工事は、マンション管理において必要不可欠であり、建築基準法や関連法令を理解したうえで適切な計画と施工を行うことが重要となります。

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