
「住宅ローンの仮審査って複数の銀行に申し込んでも大丈夫なのかな?」
「いくつも申し込むと審査に影響したりしないのかな?」
「そもそも住宅ローンの仮審査と本審査の違いって何?」
住宅ローンを組むときに、このような疑問を持つ方は少なくありません。特に初めてマイホームを購入する方は、住宅ローン選びで迷うことも多いでしょう。
住宅ローンは人生で最も大きな買い物の一つであり、長い付き合いになるからこそ、慎重に比較検討したいものです。そのため複数の金融機関への申し込みを考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「住宅ローンの仮審査を複数申し込むことは問題ないのか」という疑問について徹底解説します。仮審査と本審査の違い、複数申し込みのメリット・デメリット、申し込み社数の目安など、実践的な情報をお届けします。
これから住宅ローンを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
住宅ローンの仮審査は複数申し込んでも大丈夫?何社までOK?
結論から言うと、住宅ローンの仮審査は複数の金融機関に申し込んでも基本的に問題ありません。むしろ、複数の金融機関で比較検討することをおすすめします。
なぜなら、住宅ローンは複数社で同時に契約するものではないため、複数申し込みしたからといって審査に通らないということは一般的にはないからです。
仮審査の申し込み数の目安
とはいえ、「何社でも申し込んでOK」というわけではありません。専門家の意見としては、仮審査の申し込み先は3社程度に絞るのが理想的とされています。
なぜ3社程度がおすすめなのかというと、審査への影響と手間のバランスを考慮してのことです。あまりに多くの金融機関に申し込むと、「この人は何か問題があるのでは?」と疑われる可能性も出てきます。
申し込み履歴は残る
住宅ローンの仮審査を申し込むと、その履歴は信用情報機関に約6カ月間記録されます。この履歴には審査結果(可決・否決)は含まれませんが、「〇〇銀行に仮審査を申し込んだ」という事実は残ります。
つまり、A銀行で仮審査を申し込んだ後にB銀行に申し込むと、B銀行はあなたがA銀行にも申し込んでいることを知ることができるのです。
短期間に多数の申し込みがあると、「他社で審査に落ちたから次々と申し込んでいるのでは?」「資金繰りが厳しいのでは?」といった印象を与えかねません。
そのため、申し込み先は「団信(団体信用生命保険)」「金利」「借入条件」などから優先順位をつけて、3社程度に絞るのがベストです。
カードローンとの違い
ここで注意したいのは、住宅ローンの審査基準は「カードローン」などの無担保ローンとは大きく異なるということです。
カードローンは無担保・無保証ですぐに現金を引き出せるため、複数社への同時申し込みが審査に大きく影響します。例えば、カードローンを3社同時に申し込むと、「他社で可決になったら借入枠が大きくなるから自社は否決しておこう」と判断され、すべての審査が否決になる可能性があります。
一方、住宅ローンは不動産を担保にするため、基準が異なります。複数申し込みをしても、そのこと自体が原因で否決になることは少ないのです。
仮審査を複数申し込むメリット4つ
住宅ローンの仮審査を複数の金融機関に申し込むことで、以下のようなメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 審査通過の確率が上がる
金融機関によって審査基準は異なります。例えば、ある銀行では年収を重視し、別の銀行では勤続年数を重視するといった違いがあります。
国土交通省の「民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、金融機関ごとに重点的に審査する項目は異なることがわかっています。そのため、A社で通らなくても、B社では審査に通る可能性は十分にあるのです。
複数社に同時に申し込んでおけば、どこか1社でも審査に通れば住宅ローンを組むことができます。特に自営業や転職歴がある場合など、審査が通りにくい条件の方は複数申し込みするメリットが大きいでしょう。
2. 住宅ローン商品の比較ができる
住宅ローンは金融機関ごとに商品性が異なります。仮審査を複数社に申し込むことで、以下のような条件を比較検討できます:
- 借入期間:35年ローンなのか、40年ローンなのかなど
- 金利:変動金利や固定金利の条件の違い
- 借入条件:給与振込や定期預金、カードローンなどの付帯条件の有無
- 手数料:繰り上げ返済時の手数料など
借入期間や金利は返済負担に大きく影響します。また、借入条件が多い住宅ローンは手続きが煩雑になることもあります。複数の仮審査結果を比較することで、自分にとってベストな選択ができるでしょう。
3. 団信(団体信用生命保険)の内容を比較できる
住宅ローンでは「団体信用生命保険(団信)」に加入するのが一般的です。団信は住宅ローン契約者が死亡した場合などに、残りの住宅ローンが団信からの保険金で返済される仕組みです。
この団信の保障内容は金融機関によって大きく異なります。主な種類としては以下のようなものがあります:
- 一般団信:死亡・高度障害時に保障
- がん保障特約付団信:がんと診断されたときに保障
- 3大疾病保障特約付団信:がん・急性心筋梗塞・脳卒中に保障
- 8大疾病保障特約付団信:3大疾病 + 5つの重度慢性疾患に保障
- 11大疾病保障特約付団信:さらに広範囲の疾病に保障
- 就業不能保障特約付団信:就業不能状態になったときに保障
- 配偶者保障特約付団信:配偶者にも保障を適用
保障範囲が広がるほど金利も上乗せされる傾向がありますので、自分のライフスタイルやリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。複数の仮審査を受ければ、団信の内容と金利のバランスも比較検討できます。
4. 借り換え時にも有効な戦略になる
すでに住宅ローンを組んでいて、借り換えを検討している場合も、複数社への仮審査申し込みは効果的です。
借り換え時も新規の住宅ローン同様、審査があります。複数の金融機関に同時に申し込んでおけば、より有利な条件の住宅ローンを見つけやすくなるでしょう。また、万が一一つの審査が通らなかった場合のリスクヘッジにもなります。
特に金利環境が変化している時期は、少しでも有利な条件を探すために複数社を比較するのが得策です。
仮審査を複数申し込む際の注意点3つ
仮審査を複数申し込むメリットがある一方で、以下のような注意点もあります。
1. 信用情報への影響
前述の通り、仮審査の申し込み履歴は信用情報機関に記録され、約6カ月間残ります。あまりに多数の申し込みをすると、その情報自体が住宅ローン申込者の評価に影響する可能性があります。
金融機関の審査担当者は、多数の申し込み履歴を見ると「他社で審査に通らなかったのではないか」と推測する場合もあるでしょう。そのため、仮審査の申し込みは3社程度に抑えることをおすすめします。
信用情報機関としては、主に以下の3つが住宅ローン関連の情報を管理しています:
- CIC(株式会社シー・アイ・シー):クレジットカード会社や信販会社が主に加盟
- JICC(株式会社日本信用情報機構):消費者金融や携帯電話会社が主に利用
- KSC(全国銀行個人信用情報センター):銀行や信用金庫、住宅金融支援機構などが加盟
銀行は主にKSCの信用情報を照会するため、住宅ローンの申し込み履歴もここに記録されます。
2. 手間と時間がかかる
複数の金融機関に申し込む場合、その分だけ書類準備の手間や時間がかかります。仮審査でも一定の書類が必要になり、金融機関ごとに若干異なる場合もあります。
また、複数の金融機関と連絡を取り合うことになるため、そのやりとりにも時間を取られます。申し込み数が増えるほど管理も大変になりますので、自分で対応できる範囲を考えて申し込むことが大切です。
特に急いで住宅ローンを組みたい場合は、多くの金融機関に申し込むよりも、条件の良さそうな2〜3社に絞って申し込んだ方が効率的かもしれません。
3. 審査期間の違い
金融機関によって仮審査にかかる期間は異なります。以下はいくつかの金融機関の審査期間の例です:
- au住宅ローン:仮審査は最短即日、本審査は最短1週間程度
- SBI銀行:仮審査・本審査ともに最短で1週間程度
- ソニー銀行:仮審査は60日間、本審査は60〜90日間程度
- イオン銀行:仮審査は90日間、本審査は270日間程度
このように、金融機関によって審査期間が大きく異なるため、物件の購入予定日や契約のタイミングなども考慮して申し込み先を選ぶ必要があります。スケジュールに余裕を持って申し込むことをおすすめします。
本審査も複数申し込むべき?
仮審査は複数申し込むことにメリットがありますが、本審査については1社に絞ることをおすすめします。その理由をいくつか見ていきましょう。
本審査を複数申し込むデメリット
本審査を複数の金融機関に申し込むと、以下のようなデメリットが考えられます。
1. 手数料の無駄
本審査では多くの金融機関で事務手数料が必要になります。不動産を担保にするための手続きや本審査の事務手続きに対して費用がかかるのです。
一般的な住宅ローンの事務手数料は融資額の1〜2%程度で、3,000万円の住宅ローンなら30〜60万円ほどかかることもあります。複数社に本審査を申し込むと、結局契約するのは1社だけなので、他社の手数料は無駄になってしまいます。
2. 審査への影響
本審査の申し込み情報も仮審査と同様、信用情報に記録されます。複数の金融機関に同時に本審査を申し込んでいることで、審査の進行が遅れる可能性も考えられます。
本審査の段階では、すでに具体的な契約に向けた準備が始まっています。そのため、複数申し込みによる審査の遅延やトラブルは避けるべきでしょう。
3. 仮審査との違い
仮審査と本審査の大きな違いとして、仮審査を通過していれば本審査も通過する可能性が高いという点があります。仮審査で十分な審査が行われているため、よほどの問題がない限り本審査で否決されることは少ないのです。
そのため、仮審査の段階で複数社を比較検討し、最も条件の良い1社を選んで本審査に進むのが合理的な判断と言えるでしょう。
仮審査後の選択肢
仮審査を通過した後の選択肢としては、以下のようなものが考えられます:
- 最も条件の良い1社を選んで本審査に進む(最も一般的な選択)
- 第2、第3候補は保留にしておく(多くの金融機関では仮審査結果は半年〜1年程度有効)
- すべての申し込みをキャンセルして別の金融機関を検討する(条件に満足しない場合)
なお、仮審査を通過した後であっても、申し込みをキャンセルすることは可能です。本審査に関しても、基本的には住宅ローン契約を交わす前であれば申し込みを取り下げることができます。キャンセル料がかかることはほとんどありません。
仮審査を複数申し込む場合の具体的な流れ
住宅ローンの仮審査を複数申し込む際の流れを、具体的に見ていきましょう。
STEP1:比較検討する金融機関を選ぶ
まずは複数の住宅ローン商品を調査し、自分の条件に合いそうな金融機関を3社程度ピックアップします。選ぶポイントとしては以下が挙げられます:
- 金利(変動型か固定型か、金利優遇条件など)
- 団信の保障内容と金利上乗せ幅
- 借入可能期間(35年、40年など)
- 繰り上げ返済の手数料や利便性
- 付帯条件(給与振込や口座開設の必要性など)
金融機関の種類としては、都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫、住宅金融支援機構(フラット35)など様々あります。それぞれ特徴が異なるため、複数の種類から選ぶのも一つの方法です。
STEP2:必要書類を準備する
仮審査に必要な書類を準備しましょう。金融機関によって多少異なりますが、一般的に必要な書類は以下の通りです:
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 収入証明書類(源泉徴収票、確定申告書など)
- 勤務先確認書類(健康保険証、社員証など)
- 物件資料(物件が決まっている場合)
事前に書類を揃えておくと、複数の申し込みをスムーズに進められます。特に収入証明書類は、コピーを取っておくと便利です。
STEP3:同時期に申し込みを行う
選んだ金融機関に対して、なるべく同時期に仮審査を申し込みましょう。時間差で申し込むと、先に申し込んだ金融機関の履歴が後の申し込みに影響する可能性があります。
申し込み方法は金融機関によって異なりますが、以下のような方法があります:
- オンライン申し込み
- 店舗での窓口申し込み
- 不動産会社や住宅メーカー経由での申し込み
- 住宅ローン専門の相談窓口での申し込み
特に不動産会社や住宅メーカーを通じて申し込む場合は、複数の金融機関に同時に申し込むことが一般的です。この場合、業者の取引金融機関の中から複数社を選んで申し込むことができます。
STEP4:結果を比較検討する
仮審査の結果が出たら、それぞれの条件を比較検討します。主に以下の点をチェックしましょう:
- 融資可能額
- 金利条件
- 借入期間
- 月々の返済額
- 団信の内容と保障範囲
- 諸費用や手数料
各金融機関から提示された条件を表にまとめて比較すると、判断しやすくなります。月々の返済額や総返済額の違いを計算し、長期的な視点で検討しましょう。
STEP5:本審査に進む金融機関を決定する
比較検討した結果、最も条件の良い金融機関を1社選んで本審査に進みます。他の金融機関への申し込みはキャンセルするか、いったん保留にしておきます。
本審査では、仮審査より詳細な書類が必要になります。選んだ金融機関の指示に従って、必要書類を揃えて提出しましょう。
複数申し込みのよくある質問
最後に、住宅ローンの仮審査を複数申し込む際のよくある質問にお答えします。
Q1: 仮審査は何社まで同時に申し込んでも大丈夫ですか?
A1: 明確な制限はありませんが、専門家の意見では3社程度が理想的です。あまりに多くの金融機関に申し込むと、信用情報に多数の申し込み履歴が残り、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
Q2: 仮審査の申し込み履歴はどのくらい残りますか?
A2: 信用情報機関に約6カ月間記録されます。6カ月経過すると履歴は消えるので、一度審査に落ちた場合でも、6カ月後に再チャレンジすることができます。
Q3: 仮審査を複数申し込む際、金融機関に「他社にも申し込んでいる」と伝えるべきですか?
A3: 特に伝える必要はありません。金融機関側も「複数社に申し込むのは一般的」と理解しています。ただし、聞かれた場合は正直に答えるのがよいでしょう。「第1希望です」「第2希望です」などと優先順位を伝える必要もありません。
Q4: 仮審査の結果はどのくらいの期間有効ですか?
A4: 金融機関によって異なりますが、一般的には半年〜1年程度有効です。例えばau住宅ローンやSBI銀行では180日間、イオン銀行では90日間有効とされています。ただし、金融情勢の急変や個人の状況が変化した場合は、有効期間内でも条件が変わることがあります。
Q5: 仮審査に落ちた場合、すぐに他の金融機関に申し込むべきですか?
A5: 仮審査に落ちた理由を確認し、改善できる点があれば対応してから申し込むのが賢明です。単に他の審査基準を持つ金融機関を探すのもひとつの手段ですが、根本的な問題(例えば年収が低すぎる、借入額が多すぎるなど)がある場合は、それを解決してからの方が良いでしょう。
Q6: 仮審査のキャンセルはできますか?
A6: はい、仮審査の段階であれば自由にキャンセルできます。基本的に手数料などは発生しません。仮審査に通過した後でも、本審査に進むかどうかは申込者の判断によります。
Q7: 本審査は必ず1社だけに申し込むべきですか?
A7: 理想的には本審査は1社に絞ることをおすすめします。本審査の段階では手数料が発生することが多く、複数申し込むと無駄な出費になります。また、信用情報への影響も考慮するべきです。ただし、特殊な事情で急いでいる場合など、リスクを承知の上で複数申し込むケースもあります。
まとめ:仮審査は複数でも本審査は1社に絞るのがベスト
ここまで、住宅ローンの仮審査を複数申し込むことについて詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめておきましょう。
仮審査の複数申し込みについて
- 仮審査は複数申し込んでOK:住宅ローンの仮審査は複数の金融機関に申し込んでも基本的に問題ありません
- 理想は3社程度:申し込み先は多すぎず、3社程度に絞るのがベスト
- メリットは大きい:審査通過率の向上、商品比較、団信比較など、複数申し込みのメリットは多い
- 履歴は6カ月残る:申し込み履歴は信用情報機関に約6カ月記録されるので、その点は理解しておく
本審査について
- 本審査は1社に絞るのが理想的:手数料の無駄や審査への影響を考慮すると、1社に絞るべき
- 仮審査通過後は本審査も通る可能性が高い:特別な事情がない限り、仮審査を通過したら本審査も通過できる可能性が高い
- 仮審査結果は一定期間有効:万一に備えて、第2、第3候補の仮審査結果も保持しておくと安心
理想的な住宅ローン選びの流れ
- 条件の良さそうな住宅ローン商品を3社程度ピックアップする
- 同時期に仮審査を申し込む
- 結果が出たら金利条件や団信内容などを比較検討する
- 最も条件の良い1社を選んで本審査に進む
- 他の金融機関の申し込みはキャンセルするか、有効期限内は保留しておく
住宅ローンは人生で最も大きな借入になることが多く、その選択は将来の家計に大きな影響を与えます。だからこそ、複数の金融機関を比較検討することは重要です。
仮審査の複数申し込みはリスクより得られるメリットの方が大きいので、ぜひ活用してください。ただし、申し込み数は3社程度に抑え、本審査は慎重に1社を選んで進めることをおすすめします。
この記事が、あなたの理想的な住宅ローン選びの参考になれば幸いです。マイホームの購入という人生の大きなステップが、スムーズに進むことを心より願っています。